KADOKAWA Group

Facebook X(旧Twitter) LINE はてブ Instagram Pinterest

最後の小説 (講談社文芸文庫 おA 10 現代日本のエッセイ)

最後の小説 (講談社文芸文庫 おA 10 現代日本のエッセイ)

最後の小説 (講談社文芸文庫 おA 10 現代日本のエッセイ)

作家
大江健三郎
出版社
講談社
発売日
1994-12-01
ISBN
9784061963016
amazonで購入する

最後の小説 (講談社文芸文庫 おA 10 現代日本のエッセイ) / 感想・レビュー

powerd by 読書メーター

sabosashi

 読んでいた時間も長かったし、内容的にもエッセイをはじめ豊富なので感想を順々に綴っていくことに困難を感じる。  大江は、地方から都会に出てきた人物であり、まさにその二極化をモチーフにしてきたともいえる。  近代ニホン文学においては、都会育ちで都会のことを綴った小説家というのは数がすくなく、やはり田舎出身でありながら、都会の学校を通して都会について、ニホンについて書き出していくというひとが多かったはず。    

2015/06/08

犬猫うさぎ

渡辺一夫は歴史的な日記の記述のなかの、そのような宇宙論的、宇宙感覚的なシンボリズムの読みとりについて敏感であったのです。そしてそのような渡辺一夫から、私は作家として、現実のある出来事を小説に書くことのみに満足するのでなく、それに宇宙論的な感覚をあわせて表現することの重要さを学んだと思います。(「渡辺一夫の今日性」207頁)

2023/06/30

KA

「戦後文学から今日の窮境まで」を読んだ。この日本語原稿の基となったデューク大学での英語講演録を読んでいたのだが、こちらの前文で大江は聴衆にフレドリック・ジェイムソンがいたことを明らかにしている。なるほど、だから「第三世界」って言葉をこんなに使うのか。英語原稿を読んでいまいち汲み取れなかった意図がクリアになってきた。これは良いネタだな、これで一本論文書こうかしら...

2022/02/07

ロータス

「最後の小説」と題されたエッセイ集。創作の原点や好きな作家、交流のあった作家について語られている。これまで氏のエッセイをいろいろ読んできたため、特に目新しい話はなかったが、漱石の『明暗』についての論考は非常に刺激的だった。少なくとも私には、漱石にミラン・クンデラを重ねて読む視点はなかった。この論考だけでも価値のある一冊。

2020/02/08

que

日本人の新たなモデルを提示するという戦後文学の試みの終焉に関わる3つの指標として高橋和巳の死、三島由紀夫の死、吉本隆明の反・反核言説を挙げている(「戦後文学から今日の窮境まで」)。

2013/10/30

感想・レビューをもっと見る