日本文壇史 2: 回想の文学 (講談社文芸文庫 いD 3)
日本文壇史 2: 回想の文学 (講談社文芸文庫 いD 3) / 感想・レビュー
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西鶴調、戯作調、言文一致、漢文調... こういうところの試行錯誤の苦闘や“新しい”という感覚は、今の我々は体験できないものなんだなと思うと、ちょっと残念な気はしてる。しかし、文学者(やその周辺の人)たちの人となり、容貌が細かに描写されていて、美男とかいわれるとつい興味がわいたり、ドラマで見たのとは全然違う印象にげんなりしたり(綾瀬はるかとは遠い...)、その気はないけどつい野次馬ゴコロを刺激されつつ読んでしまうな。新しい文学が花開くのは次巻のもよう。
2015/01/10
ukikusa
やっと2巻読了。1巻を読み始めてから、10年はたっている。汗 壮大な群像劇だが、それぞれの人となりが良くわかる気がする。淡々とした文章で、最小限の記述のように思うけど、引き付けられて興味が湧いて、ちょっと読んでは青空文庫に走り、なかなかすすまない。鴎外、漱石はさすがに大きく脱線してしまい、何年も放ってしまった。1巻は新聞小説が多いような感じだったが、だんだん本らしくなってきた。美男の泉鏡花の行く末を楽しみに、3巻に突入するつもり。波乱万丈の人生、てんこ盛り。
2016/06/21
otmsy
この巻の主軸は尾崎紅葉だと思うんだけど、紅葉やその周辺の人物だけでなく、好戦的な森鴎外や超然とした風情のある幸田露伴も印象に残る。そして少しずつ次世代の作家を舞台に上げているのが心憎い。次の巻も楽しみ。
2011/09/16
l_picnic
秋声、鏡花、一葉も出てきて盛り上がってきました
2011/03/01
rbyawa
h065、正直なところ延々と新聞の歴史を見る嵌めになっていた1巻はなかなか読み進まなかったが、すでに出揃ったのか朝日新聞が誕生した程度で済んでくれて良かった(これ自体は興味深いんだけどね、へー、星亨系の機関誌を吸収したのか)山田美妙という人物が話し言葉に近い「言文一致」という新しい概念を使った小説をまず書き、二葉亭四迷がそれに続き、ただし時代は江戸中期の西鶴をベースに使った尾崎紅葉、幸田露伴などを賛美し、その流れとは無関係に森鴎外が誕生し、まず文芸評論家として認められる。1巻と比べてだいぶ人が増えたなぁ。
2017/08/31
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