日本文壇史 3: 回想の文学 (講談社文芸文庫 いD 4)
日本文壇史 3: 回想の文学 (講談社文芸文庫 いD 4) / 感想・レビュー
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確かに悩める若人の群だなぁ。樋口一葉の半井桃水への思慕というのはきゅんきゅんくる感じでよいが、それ以外にこんな危うい迷走もしていたとは意外だなぁとか。島崎藤村と佐藤輔子の純愛っぷりもたまらんが、これが後に姪を孕ませて逃げるまでになっちゃうとはなぁとか。ところでここには、日清戦争という、“開国以来初めての、国の運命を賭けるようなこの大国との戦争に、政治家も国民も知識階級も沸き立”ち、国民新聞などのマスコミも国民感情に迎えられて主戦論一色になっていくという、その様子がちらりと触れられていて、大事とおもう。
2015/02/05
rbyawa
h069、2巻は比較的情報の傾向が整っていたものの、3巻になるとゴシップ的な内容が増えそこに心情の書き込みがあるのでどうにも引っ掛かるものの、どうもそれぞれの章ごとに伝聞で情報を得ているのでは? と思いながら読んでみたら少し読みやすくなったかな。例えば田山花袋(経歴語りは2巻)などもネットで少し調べただけでもだいぶ違っていたので、比較的近い時代にそう証言していた人がいた、という認識のほうがいいかも。とはいえ、通史として読むとそれでも少しずつなぜ硯友社が力を失ったか、花袋が頭角を示すかはわかる気もするなぁ。
2017/10/08
otmsy
副題に「悩める若人の群」とあるけれど、特に目についたのは樋口一葉と島崎藤村の話。特に藤村に関しては、失恋、自殺未遂、窮乏という要素が盛り沢山で、読み手の自分でもこたえるほどだった。
2012/01/01
nao
子規、漱石などおなじみの面々が登場。 特に樋口一葉の作品をじっくり読みたくなる。
2011/09/19
l_picnic
一葉のエピソードが少女マンガぽくていいな
2011/04/18
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