日本文壇史 9 (講談社文芸文庫 いD 10 回想の文学)
日本文壇史 9 (講談社文芸文庫 いD 10 回想の文学) / 感想・レビュー
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“新文学”がいかなるものか、つまり文体や物語性などへの関心から、著者の内面(を通してリアルな一個の人間の心と生き方のありよう)に目が向けられ始めている、というのを、じわじわと実感させられるような内容だったと思う。まちがってたら恥ずかしいが。かなり“徳冨蘆花”回ではあって、そして人としてはなんつうか(奥さんとも共依存つうかやっかいな関係性)だともおもうけれど、エルサレム経由で船、汽車等を乗り継ぎトルストイをひとり訪ねていくなど、行動力、一途さはすごいのが印象的。芦花公園また行っとくかなー。
2015/06/03
rbyawa
i057、漱石さんの小説家としての躍進がなんだかんだと一番大きな出来事かな? あとあれ、中央公論の瀧田さんが小説を書かせたんだよ、というのは聞いていたものの、その時点でまだ東京帝大の生徒だったというのはあんまり意識したことがなかったなぁ、いや、たまにいますけどね、学生デビューとか学生編集者さんとか。あと、なんだかんだと中央公論が本格的に小説載せ始めたのも漱石さんから始まったと言っていいのね(いや学者さんが一回書いてるけど)。自然主義も初期面子は出揃い、ただ、ここがすでに最盛期か…。しかし小説媒体が少ない。
2018/09/04
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