日本文壇史 11 (講談社文芸文庫 いD 12 回想の文学)
日本文壇史 11 (講談社文芸文庫 いD 12 回想の文学) / 感想・レビュー
AR読書記録
「国家による権威を付与していく」ことにより、「「日本近代文学史」とその「史」の準拠枠が(…)つくられてしまった」時期、「「日本」という国家、「日本人」という民族、「日本語」という言語、「文学」という文化の、〈四身一体〉的な同一性の幻想がセット化されたとき」、という、重要な局面についての一冊ですが、やはり人物伝的に気になることが多くて。「有象の実在界から無象の精霊界へ往復しているような」と評される綱島梁川の高潔さとか、「大きな、いかつい、怖ろしい顔をした入道坊主のような」岩波茂雄の微笑ましい恋愛とか。
2015/07/30
旅籠屋
検索しても見つからない事を私たちは既に経験で知っています。読む事は・・・?
2013/03/31
min
当日の文豪の動きがわかり面白いです。彼等の世界が作品へ、作品が彼等へ。この連動を伊藤先生が精練された文でかかれます
2009/02/24
rbyawa
i093、自然主義の隆盛は約3年で、経年で書かれたこのシリーズは特に間違えてはいないだろうものの、表現がいちいち大仰で勘違いしそうだなぁ…。それとよくわからない格付けとその執拗な主張も、あまり離れていない時期の業界人の実際の主張があったのかもなと思わせる。あと、花袋氏の『蒲団』が真実だったとどこにも書いてないからバレるわけがない! 描写は要するに妄想だと同時に宣言しているも同然なものの…ちょっと胸焼けが。妄想にしても幼稚…。まあ、全体的に自意識過剰気味で疲れる巻だったかもなぁ、客観視が出来てないのかもね。
2018/11/09
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