流離譚 下 (講談社文芸文庫 やA 7)
流離譚 下 (講談社文芸文庫 やA 7) / 感想・レビュー
Ayumi Katayama
安岡嘉助が刑死した後、長兄覚之助は戊辰戦争で会津にて戦死。弟道之助は吉田正春とともに民権運動に身をやつす。この吉田正春は嘉助が暗殺した吉田東洋の遺児である。さらには福島事件で逮捕された小川又雄は後の安岡正象。幕末、維新、民権運動。一族の軌跡を知りたくもなろう。
2020/11/03
マッピー
下巻にきてようやく安岡三兄弟の長男・覚之助の行動が見えてくる。しかし、著者の、感情を交えず淡々と資料にあたりながら事実を連ねていく文章は、自らの先祖の死の場面でさえ、ともすると読み流してしまいそうなくらいあっさりとしたもの。長宗我部氏が支配する頃から土佐に住み着いていた安岡一族の、本家の墓がなぜ、戊辰戦争で敵であった会津にあるのか。そこにドラマチックな理由はなく、覚之助の息子が流されるようにして生きる道を探した結果、会津に骨を埋めることになったという、ただそれだけのことだった。
2019/12/02
tadashimo
安岡章太郎『流離譚』上下巻、読了。 幕末〜明治維新〜自由民権運動、激動の時代を筆者と一緒に旅し、幸せなひと時を過ごすことができた。 三十余年前の初読時とは比べ物にならないほど感慨深いのは自分もそれだけ齢をとったということだろう。 またいつか、絶対読みたい。
2015/10/21
アンコ椿
上下読むのに1ヶ月近くかかる。疲れたわい。歴史の教科書では味わえない生身の人間に触れることができて幸せ。
2013/03/17
感想・レビューをもっと見る