われよりほかに 上: 谷崎潤一郎最後の十二年 (講談社文芸文庫 いO 1)
われよりほかに 上: 谷崎潤一郎最後の十二年 (講談社文芸文庫 いO 1) / 感想・レビュー
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谷崎潤一郎の“実像”としては特に違和感はない。若くして老大作家の気まぐれにくらいつき信頼を得ていった著者はすごいと思う。ところでここにはいくつも、のちに谷崎について書かれたもの、研究の結果についての誤りが指摘されているわけですが、それを読むとやはり人は(わりと)自分の見たいように見る、思うように解釈するものだなと思えてくるし、しかしそれでいうと、ここに書かれていることにもそれなりの疑いをもってかからねば、まあ公平とはいえない気がする。でも読んだ上で、著者の感じかたや記憶は信頼したいと思っている。
2016/03/22
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