輪廻の暦 (講談社文芸文庫 はG 4)
輪廻の暦 (講談社文芸文庫 はG 4) / 感想・レビュー
Melody_Nelson
三部作の完結編だが、これまでと趣が異なり、後半は明るい。年を追うごとに筆者が逞しくなっていくし、諸々の厄介なことを終えて、ようやく自分の望み通りの生活が叶って万々歳だろう。自分の暗い過去とも向き合い、親戚などに虐められたことも小説で表し(ペンの力で復讐?)、ダンスと共に第2の人生を楽しく歩んでいるのが伝わってくる。萩原朔太郎の娘ということで、つらい経験もあったようだが、良いことも多くあったようだし、元夫や母との再会などについて、とても面白く読んだ。
2020/07/31
齋藤優稀
嫩はストイックな女性だった。アダジオなどのダンスに、オブジェの制作、物書きと、75歳でも活動的に行動する。子供や他人には無関心で自分の時間を大切にする。30代の頃一度広太という恋人もできたが、彼は去って行った。ダンスは彼女の生活の活力を与える精神的支柱だった。多くの人が死んだ。次第に自分よりずっと若い人々の中に囲まれるようになった。
2022/06/04
朔ママ
⭐️⭐️⭐️⭐️⭐️
2022/01/09
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