果てもない道中記 下 (講談社文芸文庫 やA 9)
果てもない道中記 下 (講談社文芸文庫 やA 9) / 感想・レビュー
こうすけ
未曾有の長編小説『大菩薩峠』についてのエッセイ。作者の実体験やいろんな考察が入り交じった上巻よりも、ストーリーの要約が多く、ちょっと退屈だった…。しかし、改めて大菩薩峠という小説のすごさを感じさせる。あの、なんとも言えない未完のラストを、作者なりに解釈するくだりは良かった。それにしても、谷崎たちが屈した戦時中のプロパガンダに、一切協力しなかった中里介山がかっこいい。
2022/12/23
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