人生の同伴者 (講談社文芸文庫)
人生の同伴者 (講談社文芸文庫) / 感想・レビュー
rokubrain
近代日本文学研究者、佐藤泰正氏との対談。 聞き手の佐藤氏が遠藤文学の魂の遍歴をよく引き出している。 それぞれの時期に、各々個性的な作品が出てきているけれど、 改めて俯瞰してみると、流れのなかで思索の足跡が見つかり、より味わい深い。 根底に作家として一つのテーマをずうっと追ってきたことが読者に信頼感を生む。 さらに各作品の土台となる構造力が、思考の骨太さを担保しているようだ。 個人的に宗教とは何か、小説家の仕事は?、宗教と文学、といったテーマに関して 啓発されるところが多くあった。
2015/07/12
Haruka Fukuhara
もう少し彼の小説世界に耽溺した上で手に取った方が適切だった気がする。
2017/01/27
Sumiyuki
遠藤周作が自らの人生、生活、文学について語った対談集。日本人にとっての具現的な神は、母親という考え。グローバルというのは、根源的、という定義。『沈黙』は神の沈黙だけでなく、歴史の表舞台から消えた庶民、特に棄教者たちの沈黙を意味する。『沈黙』に、3度目の挑戦をしようかな。
2012/04/01
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