黄金流砂: 第28回江戸川乱歩賞受賞作
黄金流砂: 第28回江戸川乱歩賞受賞作 / 感想・レビュー
シロくますけ
奥州藤原氏と黄金の謎にまつわる殺人事件。殺人事件の謎解きよりも宝探しにまつわるアレコレに興味があり、面白い。
2023/06/21
KJ
考古学と推理小説は似ている。権力者の編む正史が公正中立とは限らない。正史が伝える常識の懐疑から物語は始まる。自主独立の気概。因縁渦巻く人物相関。義経が齎す波紋。藤原氏と源氏と朝廷の絡み合う思惑。古代奥州は物語の舞台としての魅力に満ちている。時の政権に不都合ならば古来の文字文化さえも抹殺する権力者の傲慢。権力者に葬られた文字を暗号化し一族の未来を託す。更に暗号解読の鍵を金色堂に潜ませる発想は面白い。黄金に因って繫栄し黄金の為に滅亡した平泉。時代を問わず人間は黄金に狂い得る。流れ去る黄金には人間の儚さが滲む。
2022/09/16
もぐもぐチョビたん
乱歩賞第28回。歴史ロマン溢れる推理小説。義経北行伝説の部分はとても面白い(・∀・) ただ、殺人事件とは微妙に絡みきれてない気がする。人物描写も薄いかな。文章も癖があって読みにくいよぅ。多方面から事件を追うのに同じ思考ルートを辿るため、退屈する。暗号解読は金色堂がキーとなっているのがミソで楽しく読めた。最後は尻切れトンボになっちゃうのね(+_+)
2012/02/02
ぽてち
第28回江戸川乱歩賞受賞作
二分五厘
1985.11.25
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