からっぽ男の休暇
からっぽ男の休暇 / 感想・レビュー
readtuktuk
南の島で毎回、ひとつずつ童話を思い出していく「からっぽ男」の連作短編小説。東京での仕事をすっぱりと辞め、一年間の休暇を南の島で取る男。〈やはり僕はからっぽを出て、からっぽに着いただけなのだろうか。いや、もともと僕自身がからっぽで、どこに行っても、そのからっぽを満たせないのだろうか。こんなに優しい南の島でも。〉作者のその当時の心象を想像すると切ないし、その中でも着想し、物語を紡いでいくクリエイターっぷりに感服します。
2011/06/10
感想・レビューをもっと見る