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連鎖

連鎖

連鎖

作家
真保裕一
出版社
講談社
発売日
1991-09-01
ISBN
9784062055772
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連鎖 / 感想・レビュー

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だんたろう

真保さんの初期の作品。食肉偽装からCOCOM規制さらには麻薬の密輸まで、スケールの大きさは初期からの特徴か。主人公の捻くれた性格も、真保さんの特徴のひとつではある。当時の社会問題が思い出されるし、今もそれほど変わっていない世の中に驚きさえする。技術は進歩しても、人間は変われないものなのだな。

2015/03/13

達ちゃん

事件の中身が複雑で理解するのに苦労したけどまずまずの面白さ。25年も前に食品関連の不祥事をテーマにしたのはなかなかです。

2016/01/19

ga-ko

最後の最後まで飽きさせず、はらはらし通しだった。主人公は一体どこまで気がついて行動しているのか?誰を信用して真相を語ったらいいのだろうか、と疑心暗鬼になってしまう。一気に読んでしまった。

2014/10/11

KJ

保証が自明の存在こそ侵害の痛手は大きい。食品の安全には人質の価値がある。性善説だけで商売は成立しない。利益を求める冷厳な計算で動く。人が人に近付く理由は好意だけではない。自分を変える為に正反対の人間に近付く。検疫官は食料品を相手にした探偵。不可解な流通の背後に潜む闇を暴く。交錯する正義と不義。人間の正負両面が見えてくる。時代背景を映す目的。巧妙に計算された手法。密輸の真相に迫る過程が面白い。復讐の感情は深き愛の証明。但し復讐による犯罪は新たな怨恨を生み出す。悲しき連鎖を断ち切る為には涙を呑む覚悟が必要だ。

2023/03/16

詩界 -うたか-

この「連鎖」で真保裕一さんはデビューした。私は10年前の「アマルフィ」から入り当時の新作から過去作まで一気に読みふけった。特に真保裕一さんは初期作品が輝いている。どうしようもなくこの頃の真保裕一が好きなのだ。という訳でアニメーターだったのにデビュー作でとんでもない作品を書き上げた真保さんの実力にどっぷりと浸かれる作品である。やはり読み終わってからも好きだ、と思うし、復讐に意味を持たない事を味わえる物語ではないだろうか

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