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アフリカの蹄

アフリカの蹄

アフリカの蹄

作家
帚木蓬生
出版社
講談社
発売日
1992-03-01
ISBN
9784062057462
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アフリカの蹄 / 感想・レビュー

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クリママ

1992年発刊。アパルトヘイトが廃止されても差別、迫害が続いている状況が、おぞましい陰謀とともに、心臓移植の研修に来ている若い日本人医師を主人公に描かれる。周到に計画された事件の目的が恐ろしい。文中には、日本が朝鮮半島の人々を弾圧していた時代の朝鮮の詩人が書いた詩が挟まれている。現在は改善しているのだろうか。いつも弱者に視点を当てて描かれる帚木作品には、教えられることがたくさんある。

2018/02/14

しっかりけちべえ

図書館でしばしば目にする「帚木蓬生」は、作品を読んだことがなかったので、「ははきぎほうせい」であることはもちろん知らなかった。医師の作家ということで、もしも海堂尊のような作風だったら、という不安は杞憂。タイトル通りのアフリカどっぷり。舞台が南アフリカ共和国であることはほぼ間違いないのだが、たぶんその国名は一度も記載されてない。周辺国は書いてあるのに。人種差別をとことん扱っているため、なんらかの配慮があったのか。それにしても、肌の色だけでなく、出生地、性別、さらには血液型の差別は、いまだに身近で根強い。

2015/08/21

sumjin

最後の20ページ、感涙が止まりませんでした

2010/02/09

クジラ

20年前のアフリカの様子や生活状況が詳述されている。参考になったのは,先進国が導入したアフリカ植民地時代における各国の分業体制である。特定の製品しか生産しない国は,何らかの外的要因により状況が変化した場合の対応力に乏しく,外貨獲得が困難となり,国としての競争力が維持できない。明治時代の日本が富岡製糸場に代表されるような生糸輸出で安定的な外貨獲得に成功し,近代化を成し遂げたようなプロセスがなかったわけである。本書を読み,アフリカの持つ潜在能力の高さに着目し,これからのアフリカの成長に期待したいと感じた。

2022/07/14

なお

絶滅したはずの天然痘が流行り出すというのは怖かった。ワクチンもなくなっていたり、すり替えられたり味方してくれる人がいなかったり。腹立たしいというか悔しいと何度も感じた。こうやって黒人は権利を勝ち取ってきてやっと目に見えた差別はなくなってきていると思う。ただ目に見えない差別は続き、ちょうど今アメリカから世界中でデモが起こっている。また一つ人種差別が薄れていくといいなと思う。

2020/06/16

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