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少女ソフィアの夏

少女ソフィアの夏

少女ソフィアの夏

作家
トーベ・ヤンソン
Tove Jansson
渡部 翠
出版社
講談社
発売日
1993-11-15
ISBN
9784062066914
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少女ソフィアの夏 / 感想・レビュー

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アン

フィンランドの小島で暮らす母を亡くしたソフィアとおばあちゃんとパパ。森の鳥の歌声、潮騒の響き、北風や大嵐。ソフィアとおばあちゃんの日常が豊かな自然と共に綴られ、夢中で遊んだり時にぶつかり合ったり。少女は自分の意思をしっかりと持ち、祖母は孫娘と程よい距離感を保ちながら、冷静に老いとも向き合い印象的です。二人は対等な友人のようでもあり、祖母が孫娘を見守る眼差しは温かく、孫娘も祖母へ信頼を寄せ、お互いをそっと思い遣る様子が伝わってきます。安らぎと仄かな切なさを織り込んだパパのガウンみたいな温もりのある物語。

2021/06/08

榊原 香織

素敵な話。 おばあさんと孫の小さな島での夏の生活。 ちょっと飛んでるおばあさんとおきゃんな女の子。 トーベの弟家族の話。 作者自身、最も美しい作品、と言ってる。 ムーミンたちの面影が。

2022/04/24

syaori

ソフィアとパパとおばあちゃん。毎年夏に訪れる島の別荘での暮らしが、ソフィアとおばあちゃんの目から語られます。まずソフィアとおばあちゃんの親密な、でもお互いを尊重している関係がとても素敵。そして2人の、人生の入り口近くと出口近くにいる者の目から見た日々は有限性と可能性をたたえていて、何気ない日常の些細な出来事だってかけがえのないものなのだということを思い出させてくれました。「テントで眠るって、どんなだったんだろう!?」と言うおばあちゃんに、初めてテントで眠ったソフィアが「いいものよ」と語る話がとても好き。

2019/12/23

シュシュ

おばあちゃんと孫娘ソフィアの話。素敵なおばあちゃん!杖をつき、時々めまいもするおばあちゃんだが、ソフィアのパパ(おばあちゃんの息子)に内緒でソフィアと危ない岩場で遊んだりもする。体は老いても、豊富な人生経験と知恵と冒険心があったら楽しいだろうなと思う。「嵐が来て、私はやさしくはならないねえ。今の私に一番当てはまるのは、…そう、興味津々ってとこだ。」好奇心も持ち続けるおばあちゃん。「私ね、何もかもうまくいっていると、時々死ぬほどつまらなくなるの」というソフィアの気持ちも覚えておきたい。

2019/06/06

caramel

自然の描写も沢山あり、フィンランドの夏が感じられて良かったです。ソフィアはなんでもはっきり言う子供だけど、おばあちゃんがソフィアと同じ目線で会話してくれたり、とても好奇心旺盛で、楽しくて良いおばあちゃんだなと思った。どちらかと言うと日本では古い作品に出てくるのは厳格なお婆ちゃんが多いけど、こんな愉快なおばあちゃんはフィンランドとかヨーロッパには多いのかなってイメージがある。なんだかとても憧れる。

2021/07/16

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