ドラキュラ公: ヴラド・ツェペシュの肖像
ドラキュラ公: ヴラド・ツェペシュの肖像 / 感想・レビュー
めがねまる
吸血鬼ドラキュラのモデル、ワラキア公ヴラドの史実を元にした物語。晩年のブラム・ストーカーの元にヴァンべリ教授の弟子と名乗る青年が現れ、夜ごと真のドラキュラの物語を聞かせる…という構成で、それは第一夜から第三夜に渡る。エピローグでストーカーが言及するように、第二夜までは史実に忠実で現実的な内容だが、第三夜で急に非現実的な力を持つ者が現れ雰囲気が変わる。それはそれで面白いのだが、いっそ最初から最後まで現実的な描写を貫いてくれたら、もっと面白かっただろうに……。それくらい第二夜までは抜群に面白かった。
2018/06/23
blacktea
映画を前に久しぶりに再読。今に至るも「ドラキュラ公」と「彼方より」だけはこの作者の傑作だと思ってる。けれど正直なところ、第三夜でいきなりオカルト方面に話を振ったのはいかがなものか。このオチで「吸血鬼ドラキュラ」をヴラドの名誉を傷つけるデタラメだと断罪するっておかしくないか。ただ物語の枠組みとして、訪問者の正体がなければ締まらない側面もあるし、そうするだけの必要性はあったということで仕方ないのかな。映画「ドラキュラzero」も楽しみだけど、やっぱり魂売っちゃうらしいし、つくづくストーカーさんは罪が深いね。
2014/11/04
レコバ
終盤のファンタジー展開以降が完全に蛇足。ツェペシュに対してもブラム・ストーカーに対してもこの出来では失礼。
2014/02/25
大福
ヴラド公の映画を観たので、思い出して本棚を漁って20年ぶりに再読。
2014/10/31
末森咲夜
【S図書館蔵書】
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