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妖精王の月

妖精王の月

妖精王の月

作家
O.R.メリング
井辻朱美
出版社
講談社
発売日
1995-02-01
ISBN
9784062074636
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妖精王の月 / 感想・レビュー

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ヴェネツィア

ケルト神話が息づき、妖精のファンタジーを想起する―アイルランドは今もそうしたイメージに満ちたところだ。本書では存分にそうした物語を堪能できる。ただ、ここでの妖精は我々(少なくても私)がイメージするそれとは幾分その様相を異にする。つまり、時には亡霊のような存在であるからだ。そして、個々の土地と深い結びつきを持っている。ここに登場する「クロム・クルアク」は八岐大蛇を思わせるし、聖剣エクスカリバーは十拳剣に相通しそうだ。幾分残念なのは、物語の展開がロールプレイイング風なのとアメリカ(カナダだが)ばりの楽天性か。

2013/08/21

さつき

読み始めから既視感を感じ思い出しましたが、ずっと前に読んだことがありました!細部はすっかり忘れていたので、また新鮮な気持ちで楽しみました。仲良しのいとこと探索の旅。塚山の中で野営。怖い物知らずな少女たちの行動にはドキドキします。妖精たちのパーティーにはお邪魔してみたいし、ご馳走を無視することは私にもできないだろうな…

2019/10/24

ちはや@灯れ松明の火

ふたつの世界はかさなる。夜と朝がふれあう刻に、雨の通り過ぎたあとに、あまねく星を散らした天の下に。さざめく楽の音がささやく、いとしく響く名でいざなう。拒むか、応えるか、漆黒の夜に添う金の月にならんことを。時に削られ日々に覆われ姿を変えた大地を、いにしえととこしえを織り成したヴェールが包み、遥かに受け継がれていく記憶。月はやがて欠け落ち、生は死に依りて育まれると知る。夜の果てに潜む闇の淵、自ら選び勝ち取らんとした運命。永い旅の終わり、夜に取り残された月が漂う暁に風が詠う。ふたりの生きる道はかさなっている。

2015/06/04

たるき( ´ ▽ ` )ノ

装丁やタイトルがとても好みで、このシリーズが本棚にあることに満足してしまい、ずっと読んでいなかった(笑) とても素敵で魅力的なお話だった。きっとまた手に取りたくなると思う♪

2015/06/18

たるき( ´ ▽ ` )ノ

本当に再読なのか・・・?読んだ記憶が全くない。妖精たちの世界と現実とが怪しく入り乱れ、読んでいるだけでクラクラしてくる。危険を孕んだ美しさに引きずられそうになりながらも、必死で立ち向かっていくグウェン。結末まで含めて、とても好きな作品。

2022/11/20

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