神々のパラドックス
神々のパラドックス / 感想・レビュー
一笑
薄井さんの作品は2作目。前作「爺ライダー」とはちょっと趣が違った作品。『この物語は科学の先端と人間そのものの先端を描こうとした。』と、後書きの最初にある。神からの暗号の解読、羽衣伝説やカッパの伝説などと、現在人の日常の悩みや価値観をうまく結びつけた読みやすい短編集です。爺ラーダーよりはいいかなと思った。
2022/08/01
azimuth
科学はすべてを解き明かせるかもしれないけれど人間からしてみれば明らかにしないほうがいいものもある、あるいは科学はすべての問題を解決するかもしれないけれどそれを人情に照らし合わせると最良の選択といえない場合がある、というようなことを言ってるのか。そのような問題を扱った6つの作品の後に完全に人間の領域である宗教を科学と絡めた表題作が配置され、短編集全体をきちんとまとめあげている。三年前と同じようなことを書くけど、薄井ゆうじはもっと読まれてもいいはずだ。
2012/06/28
腰越ヒロシ
この作者さんの作品2作目として読みました。生物学や考古学、天文、物理など様々な先端知識をちりばめながら、一方でかぐや姫や浦島太郎、羽衣伝説などのフォークロアとからめて立体的な構成にして見せるなどなかなか考えられた作品集となっていて感心しきりでした。
2021/12/02
Ranko Taguchi
85
2009/08/21
こゆたまま
不思議系の話かと思ったらそれだけではない。神の暗号とか、あの宗教のお話とか。短編が、それぞれ違った学問からのアプローチで、民話とかとリンクしてるのが面白い。かぐや姫とか天女とか。バイオスフィアⅡが興味深い。そういえばそんなニュース見たなぁ。
2012/03/27
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