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狐罠

狐罠

狐罠

作家
北森鴻
出版社
講談社
発売日
1997-05-01
ISBN
9784062086264
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狐罠 / 感想・レビュー

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文庫フリーク@灯れ松明の火

『緋友禅』『瑠璃の契り』読了し、冬狐堂第一弾へ。古美術品《目利き殺し》のフレーズに惹かれ、陶子がどう仕掛け返すのかに注目しすぎて、殺人の犯人探しは置き去り状態。贋作師・潮見老の創作に賭ける執念、熱情に圧倒されます。贋作暴く、X線蛍光分析・熱ルミネセンス鑑定法・電子捜査顕微鏡などの科学的鑑定検査。それをも欺く贋作の技法。魑魅魍魎蠢く古美術界舞台に冬狐堂として生き抜く陶子。ハードボイルドなのに、それを感じさせないのは北森さんの腕でしょうか。巻末の資料もさることながら、知識を物語に紡ぐ力量に脱帽です。

2012/01/19

みのゆかパパ@ぼちぼち読んでます

業界の古狸・橘に贋作をつかまされた女性古美術商・陶子が、己のプライドをかけた反撃をもくろんでいたさなかに橘の側近が殺される事件が発生。陶子自身が容疑者となった事件の裏に何が隠されているのか。騙し騙されの業界を舞台に繰り広げられる駆け引きと、全体像が二転三転する展開が実にスリリングで、最後の最後まで気を抜けず、存分に楽しませてもらった。ミステリーとして秀逸で事件の真相に驚かされるばかりでなく、なじみのない骨董の世界を興味深く読ませる力量もただただすごい。蓮丈那智シリーズに続き、こちらにもはまってしまいそう。

2012/09/14

べるめーる

北森鴻さん初読み。とてもおもしろかった!!一筋縄ではいかない人妖の跋扈する、骨董の世界。裏があるのは当たり前、裏の裏もよくある話。若く美しい女性旗師が、老獪な骨董商に果敢に挑む中で、殺人事件や過去の事件の真相に迫っていく。骨董界という舞台がそれだけで魅力的だったし、ミステリーとしてもおもしろかった。陶子をはじめ登場人物がそれぞれいい味出してた。他のシリーズもぜひ読んでみたい。

2013/10/04

星落秋風五丈原

新進の骨董商・冬狐堂の主人宇佐見陶子がはまった目利き殺し。陶子は謎の外国人鄭の訪問を受けて後、別れた夫で英国人のプロフェッサーDに潮見老人を紹介してもらい自分をはめた橘薫堂に目利き殺しを仕掛けようとする。折しも橘薫堂の目利きである田倉俊子が殺され、練馬署の犬猿コンビ・根岸と四阿刑事が捜査にあたる。老獪な根岸は陶子に事件の真相を探らせようとするが第二の殺人事件が起こる。百鬼夜行の骨董業界を描く古美術ミステリー。

2003/08/15

よむよむ

骨董というまったく馴染みのない世界のお話だったが、すぐ夢中になれた。冒頭の謎の研究員からして魅力的だった。ミステリーを読むときいつもこの”冒頭”のエピソードを覚えておこうと心に誓うのだが、やっぱりラストにやられてしまう・・・でもそれが醍醐味なんだけどね。冬狐堂シリーズ、はまりそうです。

2010/04/06

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