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ガリバー・パニック

ガリバー・パニック

ガリバー・パニック

作家
楡周平
出版社
講談社
発売日
1998-07-01
ISBN
9784062091459
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ガリバー・パニック / 感想・レビュー

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モルク

九十九里浜に100mもある巨人が現れた。右往左往する警察、担当をたらい回しにする国、追いかけるマスコミ。宇宙からの侵入者か?でも博多弁を話し「熊田工務店」の作業着、地下足袋そして虎之介と名乗る巨人は話してみれば普通のおっちゃん。最初は恐れおののき、どこか遠くへ…が、次第に彼を利用しようとする。それに応えてしまう虎之介。どうなる虎之介、もとの身体に戻れるのか。楡さんには珍しい作風だった。読友さんのレビューに惹かれ読んだ作品。楽しいがせつなさもある話だった。

2023/04/26

うしこ@灯れ松明の火(文庫フリークさんに賛同)

嵐が吹き荒れた翌朝、突如として身長が100メートルはあろうかという巨人が千葉県の九十九里浜に現れた。未曾有の出来事に政府は・・?「ガリヴァー旅行記」を題材にした物語。楡さんがこういった話を書かれるとは正直意外でした。全体的にサラリと読めました。最初は巨人をどうするのか官僚同士が醜い押しつけあいをしていたのに、そこに利益が絡んでくるとなるとコロっと態度を変え、くいっぱぐれることのないよう右往左往するところが何とも皮肉めいていました。読了後は本家本元の「ガリヴァー旅行記」を読んでみたくなりました。★★★

2011/06/13

エル

千葉に突然巨人が現れた!パニックになる人々。しかし話してみれば巨人は話が通じる普通?の日本人だった。これが話が通じないモンスターならば撃ち殺して終わりなのに話が通じてなおかつ普通の人だったために巨人対策に追われる人々。ところが巨人があらゆるものに利用価値があると分かった途端に巨人に群がる人々。虎之助がどうなるか、元に戻れるのかハラハラしながら一気読み。

2023/05/14

ますぞう

千葉県九十九里浜に打ち上がった身の丈100m超の巨人、上田虎之助をめぐって日本中が大パニック。とんだ災難かと思いきや意思疎通ができ、建設、医療に役立つと分かれば奪い合いに。何より虎之助の性格と博多弁がいい。作者には珍しいばかばかしい話ながら対応に追われる省庁や自衛隊の苦悩、利権を狙う議員や企業などを盛り込むあたりは流石。終始ニンマリしながら楽しく読めました。

2022/08/11

三和 良平

久しぶりに腹を抱えて笑った、でも後半に入って日本の官僚の悪しき思考習慣、金に集まる亡者達をあぶり出し、涙が止まらないラスト、良い本を読ませてもらった。博多弁で素直な巨人:虎之助良かった。

2013/09/08

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