飛魂
飛魂 / 感想・レビュー
しーふぉ
分からん。理解不能だし、何で読もうと思ったのかもそもそも覚えていない。そんな読みたい本に登録してある本ってありますよね。
2018/05/12
エムパンダ
著者初読み。漢字2文字の造語が多くあり、登場人物の名前の読み方もはっきりしないものばかりで初めは戸惑ったが、想像力を掻き立てられる小説世界に入り込めた。男女の交わりが「幽密」と名付けられたり、梨水が虎の字霊に憑かれたり、幻想的な雰囲気が霧の中にいるようで心地よかった。解釈が難しい箇所もあるが、詩を詠んでいるような美しい文章を堪能できる。
2021/06/18
zumi
「速度は美しい。そこには動物的なものがある。たとえば、筆から飛べ出すようにすばやく記されていく詩行、ものを思うよりも速く、伝えるよりも速く、溢れ出していく言葉ほど美しいものがあるだろうか」「コトバ」から意味は飛んで行った。そして、「コトバ」を話すものは「虎」になった。
2014/01/05
relaxopenenjoy
多和田氏4冊目。どちらかというと聖女伝説に近い雰囲気。尻打祭,陶酔薬, 幽花, 寝休舎, 霊震行列, などなど造語と思われるが不思議と意味が分かることば。独特で不思議な世界観。初めはたくさんの登場人物の名前も特徴も覚えられず苦戦したけど、徐々にはまり込む。淡々と進む中でも時々起こる波乱。一種の読み難さはずっとあり、集中力を要した(周りがガヤガヤした昼休みの職場で読んでて、耳栓したくなったw)最後も煙に巻かれたような終わり。師である亀鏡が完璧じゃないところが印象に残った。
2020/07/08
amanon
先に読んだ『尼僧と〜』と同じ系統に属する作品というのはちと安直すぎか?恐らく中国をモデルにした東洋のある国で、亀鏡という女性をトップにひたすら読書を日課とする修行を重ねる女性だけの濃密な空間。そこには当然のごとく同性愛的な要素が絡んでくるのだけれど、そこは著者独特の手法で微妙にぼかして描かれているが、そこが余計にエロティックに思える。『尼僧と〜』と同じく登場人物の誰が誰だかわからなくなることがあるが、それでも物語そのものの魅力に引き込まれて、細かいところは殆ど気にせず読み進めることができた。
2016/03/10
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