月神の統べる森で
月神の統べる森で / 感想・レビュー
Hideto-S@仮想書店 月舟書房
人とカムイ(精霊)が自然の中で共存していた縄文時代を舞台にしたファンタジー。幼なじみのシクイルケとアテルイは成長して月神の巫者とムラの長となり、人々の暮らしを守ってきた。海を渡ってやってきた異民族は彼らの信仰を否定し、月神の力を宿すシクイルケを魔物と呼び命を奪おうとする。太古の森で二つの民族の闘いが始まる……。縄文と弥生の二つの文化の相剋がモチーフになっている。作者のたつみや章さん(女性)は『古事記』や『日本書紀』でほとんど触れられていない《月神》がいる世界を描こうと試みたという。全4巻シリーズの第一作。
2015/09/06
あーさん☆転スラ·薬屋·本好き·魔導具師ダリヤ·天久鷹央·かくりよ·多聞くんと続々アニメ最高です!!(≧▽≦)
「邪馬台国」的な内容に『もののけ姫』を混ぜた感じ。
2018/06/28
いいほんさがそ@蔵書の再整理中【0.00%完了】
**古史古伝・1巻**時は縄文時代末期、山も川も動物も、みな心ある存在として共生していた時代…。だが、海から来たヒメカの民はクニをつくり、ムラへの攻撃を開始した!?縄文びとの生と死を描く長編ロマン…。(紹介文・他より)――これは秀逸!自然を畏れ、敬い、そして共に生きていた縄文文化。そして、大陸から農耕の技術が渡来人と共に伝来し、自然はコントロール出来るものと考える弥生の文化。その縄文時代から弥生時代への過渡期に…文化・思想の違い故にあったであろう戦乱の時代をエグくなり過ぎず、丁寧に描かれている!稀な良書!
2013/11/24
さつき
遥か古代の日本を舞台にしたファンタジー。この作品の存在は知っていましたが、なかなか手を出せずにいました。読メをきっかけに読み始められて良かったです。縄文文化の担い手たちと稲作民たちの邂逅、そして争い。すべてのものにカムイを見る、森で暮らす人々の生活が鮮やかに描かれています。この作品は第1作目、まだまだ物語は始まったばかり。次の作品を読むのが楽しみです。
2017/03/14
Mumiu
いのちはいのちによって生かされて、いのちが消えた後、また別のいのちになって世界を紡いでいく。そんな物語でした。シクイルケもアテルイもポイシュマも、それぞれ人としての生々しい感情を抱えながら、何をなさねばならないかが行動の規範になっていて、人とはこうも気高い生き物だったんだなと思わずにいられない。たくさんのものが愛おしく感じられてしまう読後でした。
2012/07/01
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