一絃の琴 新装版
一絃の琴 新装版 / 感想・レビュー
里季
【直木賞作品】イベントのため登録。強く生きる女性を書かせたらぴか一の宮尾氏になる、土佐に伝わる一絃琴の美しさに目覚めた女性の半生。琴を弾く技術もさることながら、その芸術性を見出した主人公の、琴に対する執念のような芸術の追求と執着が見事に描かれている。一絃の琴があったことを本書で初めて知る。ただ、宮尾氏にはほかにたくさんの女性の人生を描いた作品で、優れたものが多く、本作品だけの受賞ではものたりないくらいである。「序の舞」「蔵」は秀逸だと思う。
2013/11/25
カリン
幕末の竜馬の時代から、明治、大正、昭和と続く、一弦琴に捧げた女性の一生を生生しく描く。前半部分の幼少時代は読み応えがあったが、後半部分の後継者の辺りから、物足りなさを感じた。ただ、信念を持って時代を生き抜いた女性を描かせたら、この人ならではの力強さは抜群である。
2015/12/25
天城万太郎
3分の1を過ぎたあたりから、読み進むのに苦労しました。女性の心理を丁寧に描写しているのだが、話がなかなか前に進みません。相性が悪かった。
2011/04/26
感想・レビューをもっと見る