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作家
金城一紀
出版社
講談社
発売日
2000-03-01
ISBN
9784062100540
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GO / 感想・レビュー

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修一朗

「ジニのパズル」が女版GOだという評判を聞いて15年ぶりの再読。ひたすらキラキラした青春小説だったという以外は覚えていなかったけど,今回読みなおしてもやっぱりとびきりカッコよくて爽快な青春小説だった。モチロン在日文学であって,杉原は複雑な出自の有り様に悩まされ,行く手を邪魔されるわけなんだけれども,そんなことを吹き飛ばすほどの疾走感にあふれている。自分は高校生の恋愛話なんてのには興味がないんだけどこの作品は別格。「広い世界を見ろ,あとは自分で決めろ」‥この,オヤジのセリフはもう忘れない。

2016/10/10

nyaoko

まさに疾走感溢れる青春小説でした。金城一紀さんのドラマや映画は本当に面白くて、ほとんど見てるのですが、原作を全く読んでない事にはたと気付き、これから頑張って読もうと思った。直木賞作品は大抵「うーん?」となりがちですが、この作品は本当に素晴らしかったです。面白くて楽しくて、悲しくてやりきれなくて、忘れたくない作品。ケンカの強い正一を育てた親父さんが無茶苦茶で凄かった。還暦前とは思えぬ豪傑ぶり。待てよ?同年代のうちの旦那と息子が本気でやりあったら…間違いなく旦那が勝つなと思った(笑)

2017/11/08

nakanaka

だいぶ前に映画を観ていたのでストーリーは把握済み、にしても良作であると素直に感じた。映画がオリジナルに忠実であることに安堵した。作品のテーマが人種とそれによって生じる差別なので重い部分も少なからずある。私自身これまでの人生で在日の方と接する機会は無かったが作中のような差別があるであろうことは今の世の中を考えると想像に難くない。この作品を読んでいて同じく差別を扱った島崎藤村の「破戒」を思い出した。日本に限らず昔から様々な差別が人間社会には付きまとう。様々なことを考えさせられる作品だった。

2015/11/27

chiru

映画は観たのに小説は読んでなかったけど読んでよかった。 『在日』というラベリングの持つ力に屈しない少年に『広い世界を見ろ』と、元ボクサーの父親が肩を押すシーンがすごくいいな。 正一との別れ、在日を理由に桜井に拒まれるシーンでは、主人公と一緒に苦しんで、多くのメッセージを受け取ったような感覚になった。 男子にとって(女子にとっても)力強い魅力に満ちた物語だと思います。 ★5

2018/02/11

taiko

在日朝鮮人の杉原の苦悩と青春の話。 身近に外国人がいないため、国籍について考えたことは皆無でした。 アメリカに生まれていれば韓国系アメリカ人なのに、日本だと在日韓国人になる。 その違いは大きい、はわかる気がします。 20年近く前の作品の為、現在は随分変わってきているとは思いますが、杉原の苦悩がリアルに伝わります。 重く大切なテーマではあるのに、若者の恋愛小説としたことで、身近で分かりやすい作品になっていました。 素晴らしい作品だと思います。 クドカン監督の映画も、すぐに見る予定です。

2017/12/06

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