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熊の敷石

熊の敷石

熊の敷石

作家
堀江敏幸
出版社
講談社
発売日
2001-02-01
ISBN
9784062106351
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熊の敷石 / 感想・レビュー

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しんごろ

素敵な風景写真を思わせる作品。読んでて風景が浮かびあがりますね。あまりの日常のさりげなさに、どの話も内容をすぐに忘れてしまいそう。時間に余裕があって、心が穏やかな時に、じっくりと読むと、もっと脳内で景色が浮かぶかもしれないですね。読むタイミングを必要とする作品でもあるような気がします。

2020/04/01

おいしゃん

【芥川賞作品】初読み作家月間、10人目。相当フランスに造詣の深い作家のようで、フランス地方都市の描写が、きめ細かくわかりやすい。ところどころ、暗さも見せつつ、全体的に牧歌的な印象

2016/12/28

あつひめ

芥川賞受賞作だそうだ。タイトルの「熊の敷石」がことわざとは知らなかった。便利な世界から遠ざかることで目に見えない縛りのようなものから解き放たれるような感覚を覚えた。その場の景色を見てその風を体中で受けてみないとわからないような物語の中に潜む感情。その感情を文字で伝える堀江さんに脱帽。砂売りが通る・・・キレイナことわざだなぁ。

2011/07/03

芥川賞受賞作「熊の敷石」を含む、3編の中短編集。表題作「熊の敷石」は、フランス滞在中に旧友のユダヤ人を訪ねる男の話で、この話がやはり一番おもしろい。この物語では彼らはペタンクで出会うという少々変わった出会い方をしている。わたしは大学時代フランス文学を専攻し、フランスを訪れたこともあるが、ペタンクというフランスのスポーツは知らなかった。そんなものがあるのなら、ぜひ一度参加してみたかった。あとの2編は2,30ページ程と短いのですらすら読める。カナダの砂の彫刻コンテストは本当にあるらしい。いつか見てみたい。

2024/09/20

ネロリ

昔の友達に会う時、期待と少しの不安がある。当時の面影や変わらない癖を探して安心し、容貌の変化にそれぞれが過ごしてきた時間を認め、心細くなる。なんとなく逃げ場の無い話になってしまう気まずさ、淡い感情のくすぐったさ、マイペースさに苦笑してみたりと、細やかに描かれた感情が子供と反応して色を深め、あれこれ想いを誘われた。

2012/06/22

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