語りえぬものからの問いかけ: 東大駒場哲学・宗教・芸術連続講義
語りえぬものからの問いかけ: 東大駒場哲学・宗教・芸術連続講義 / 感想・レビュー
hurosinki
高校の恩師にもらった本。特にヴィトゲンシュタインの一章とハイデガーの二章が際立っている。先生はハイデガーを好んで引用されていたのでその関係でくれたのだろう。逆に三章からは微妙に。「相対主義が排外主義を呼び込んでしまったということが問題だ」というのはよくわかるのだが、そこから何故トラウマという「語りえぬ語り」の重要性を強調するのか、そのつながりがよくわからなかった。後も同様に、(歴史関係はけっこう面白かったです)あまり興味を抱けなかった。
2018/10/02
れ
野矢さんと門脇さんの講はそれぞれヴィトゲンシュタイン、ハイデガーの入門としてかなり柔らかに紡ぎ出された感じがある。あとの講はそんなに好きになれなかった。
2014/04/18
void
【★★☆☆☆】1・2年対象の講義ということで、<哲学・宗教・芸術>へのとっかかりとなる本。各学者が気の趣くまま「語りえぬもの」について語る。読みやすい。/序章:盲目の乞食、ウィトゲンシュタイン、ハイデガー哲学、歴史の物語性とトラウマ、エックハルトの神秘思想に興味を引かれる。目を閉じること(祈り、キス…)の哲学とかどっかにないのかな。
2011/02/18
ひつまぶし
これも「語りえぬもの」で検索して出てきたうちの1冊。哲学・宗教・芸術の3章構成で、11の講義録が収録されている。哲学の章は読み応えがあった。トラウマ記憶を物語としての歴史に向き合う姿勢とからめた第3講で紹介されていた『心的外傷と回復』が気になり、先にそっちを読んでしまった。宗教と芸術の章は自分の関心とはちょっと合わなかった。神秘主義的な志向からすれば「語りえぬもの」というテーマは自明なものだろうし、テーマのスケール感がちょっと違うのかもしれない。なぜ2000年代始めにこういった本がまとめられたのだろうか。
2022/09/19
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