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空を駆けるジェーン: 空飛び猫物語

空を駆けるジェーン: 空飛び猫物語

空を駆けるジェーン: 空飛び猫物語

作家
アーシュラ・K・ル=グウィン
S.D. シンドラー
Ursula K. Le Guin
S.D. Schindler
村上春樹
出版社
講談社
発売日
2001-09-01
ISBN
9784062108959
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空を駆けるジェーン: 空飛び猫物語 / 感想・レビュー

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NAO

追悼ル=グイン。農場に隠れて暮らす生活より、まだ見たことのない世界を知る楽しさを取ったジェーン。危険な目にも遭ったけれど、意地悪で自分勝手な人間ばかりではないことも知る。空飛び猫ジェーンを通して描かれた女性の成長と自立。猫に託して提示されている人種差別やジェンダー問題は、ル=グインが終始訴え続けていたこと。村上春樹の訳と解説が素敵だ。

2018/01/24

ぶんこ

空飛び猫シリーズ4作目でした。 知らずに読みましたが問題なし。 末っ子のジェーンが農場の生活に飽きて、せっかく翼を持っているのに冒険に出ないなんて・・と旅立ちます。 都会に着き、優しいと思ったボッパさんに見世物にされ、逃げ出した先には猫母さんのミセス・タビーと優しいと人間のおばあさんがいました。 お母さんに会えて、一緒に暮らせるようになって、冒険は成功かな。 村上春樹さんの解説が丁寧で良かったです。 そうかジェーンは黒人の女の子で、他の兄弟とはお父さん違いだったのですか。

2016/02/01

momogaga

【おとなこそ絵本】空飛び猫のファンタジーもの。作者の俗物な人々への批判精神には共感できます。最後に村上春樹さんのちょっとひねった訳も面白いですよ。

2021/08/25

shikashika555

すてきなお話。すてきな読後感。 原文のタイトルが"JANE ON HER OWN"でこれまた印象的。 理解ある庇護者と共にのどかな生活を送ることに物足りなさを感じ、冒険に出た先で不本意なことに巻き込まれる。 よくある帰結としては「最後にはやはり住み慣れた場所に戻り、幸せに暮らす」となるのだが、ジェーンは違うのだ。 ちゃんと住処をみつけ、そして元の生活とも繋がりを持ち続ける。 ジェーンのこれからが、幸せでありますように。

2023/01/05

キジネコ

翼は何の為にある、と問います。それは飛ぶためにある、と答えは云います。では何処を飛ぶ為に翼はあるのだろう…飛ぶことで世界が如何見えるだろう、と異能の猫を通して私達の世界の現実を考えさせます。猫は此処ではない外の世界に思いをはせます。そして世界は自分たちと違うモノに対して如何に反応するのか。絶対的な概念、愛の姿さえ視座を変じた時に危うさを露呈します。美しい絵本が可愛らしい猫に仮託して問う哲理の世界。訳者の印象的な一文があとがきにありました。能力は才能であり、それはギフトであり 同時に呪でもあるのです、と。

2016/12/11

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