黒と茶の幻想
黒と茶の幻想 / 感想・レビュー
ダイ@2019.11.2~一時休止
三月その3。ただし三月シリーズの関連部分は少しのみ?。同級生四人で過去の謎をみんなで旅行しながら推理する。屋久島に行ってみたくなる作品。
2015/07/09
榊原 香織
良いですね。 登山しながら、美しい謎、を解いていく4人。この人の物語読むと、アルアル、が沢山。 登山してると、一種の幽体離脱状態になる時がある、等。 屋久島はずいぶん昔に宮之浦岳登りに行きましたっけ。その頃は縄文杉に触れることができました。 私はウィルソン株の中に入って空を見上げた時の方が感動した。 三顧の桜、なんて話はなかったですよ当時。
2021/07/13
Mumiu
彰彦をめぐる詩織と蒔生、利枝子をめぐる憂理と蒔生。不実であるが自分に正直な男は何ら疚しいところがないらしい。誰よりも利枝子のしあわせを願い、彼女を想う同性の親友にも同類めいた思いを持つ。当事者になれなかった節子は一歩引いたところから俯瞰していたつもりだったが、不意に記憶をこじ開けられる。さあ、あれから10年経って、今度の旅行はどうだっただろうか。4人が3人になっている予感、意外なかたち、それこそ運命の巡り合わせで。
2015/12/27
とろこ
619ページという長編だが、飽きさせない。40歳を前にした、学生時代の友人4人。男2人、女2人。4部から成り、1部ごとに語り手が変わる。遠くの島へ旅をし、その非日常の中で、細やかな謎解きをする、というのが趣向だった。「過去の中に本当にミステリーはある」。旅の中、ずっと目を背けていたことや、自ら記憶に蓋をしていた事柄が、表面に出てくる。記憶は、時に、悪意なく改竄される。本当は何があったのか…。それを探ることは蠱惑的だが、どこか怖い。だが、人生という不確かな森を歩いていく上で、過去の記憶は道標となるだろう。
2018/05/13
星落秋風五丈原
同級生だった4人節子、利枝子、彰彦、蒔生は卒業から十数年を経てY島へ旅をする(描写からモデルは屋久島と思われる)。ある提案が成される。各人が「美しい謎」を提供し、みんなで安楽椅子探偵よろしくその謎を解明しようというのだ。このあたりの展開は「ネバーランド」に似ています。
2002/01/01
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