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狐闇

狐闇

狐闇

作家
北森鴻
出版社
講談社
発売日
2002-06-01
ISBN
9784062112505
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狐闇 / 感想・レビュー

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文庫フリーク@灯れ松明の火

諸星大二郎さん『妖怪ハンター』稗田礼二郎シリーズ・星野之宣さん『宗像教授伝奇考/異考録』シリーズ好きなので、ずっぽりハマりました。古美術のみならず民俗学・考古学、ましてや征韓論の新たな視点にびっくり。南朝方天皇家と第二の皇軍による大陸の政略と拠点。八咫烏映し出す青銅の魔鏡、三角縁神獣鏡をきっかけに追い詰められる陶子。物語のスケールのでかさと深さは堪能。欲を言えば伝奇の謎解き部分にもっとページ割いて欲しかったです。これだけの知識・素材を物語として紡ぐ北森さん。未読の蓮丈那智シリーズが楽しみでなりません。

2012/01/21

HANA

シリーズ第二作。陥れられた相手に一矢報いるという基本構造は同じながら、前作が騙し騙されのコンゲームだとすれば今作は「何のために陥れられたか」「それの意味するところは一体何なのか」を突き詰める正調ミステリ。物語のスケールも圧倒的に前作より広がっていて、謎を解いていく過程もラストの逆転のカタルシスも満足できた。ただ解決と真相が犯人の自白でしか明らかにならないのは、物語の構成上仕方ないとはいえ悩ましいところかなあ。民俗学シリーズと一分繋がっており、こういう世界観を共有するシステムはファンにとっては嬉しい限り。

2013/11/04

みのゆかパパ@ぼちぼち読んでます

冬狐堂シリーズ第2弾は、競り市で手に入れた銅鏡がすり替えられたことを発端に、女性古美術商・陶子が得体の知れぬ陰謀に巻き込まれていく姿を描いた物語。追い詰められながらも知略で反撃を仕掛けていくスリリングな雰囲気にハラハラさせられながら、明治初期の日本の動向をもからませた壮大なスケールの背景が横たわる事件の構図が次第に明らかになる展開から目が離せない。蓮杖那智シリーズともがっつりとリンクしており、そこもうれしい一冊。本書の謎が引き継がれた『邪馬台』を、本書を読んだ視点に立って再読してみたい気分にさせられた。

2012/12/04

キクチカ いいわけなんぞ、ござんせん

今回のお宝は銅鏡。冬狐堂が競り落とした銅鏡から、殺人事件や薬を飲まされての交通事故が起こり、陶子が復讐を誓う、というもの。話が古代から明治維新まで行ったり来たりして、時々意識を失いながらも何とか読了。古い銅の鏡に血眼になって、夢中で古墳を荒らしたり人を欺いたり、私には全く理解できん。多分理解できない無知蒙昧な衆のひとりなのだろうが、無知蒙昧で結構、と思った事でありました。

2019/03/04

よむよむ

『三角縁神獣鏡』その一枚の古代鏡の持つ魔力に魅せられ、古物商で旗師の冬狐堂が友人知人を巻き込んで数々の謎に迫る。物語の出来としては前作の方が良かったかな。那智先生とここまでガッチリ手を組んでいくとはびっくり!「凶笑面」とおもいっきりリンクしていました。そうそう、内藤くんが大変だったのよね。話にチンギスハンやら西郷隆盛やらが出てきてどこまで行っちゃうの~というカンジでしたが、陶子さんの行動力ってホントにすごいってことでした。

2010/05/03

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