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たまたま地上にぼくは生まれた

たまたま地上にぼくは生まれた

たまたま地上にぼくは生まれた

作家
中島義道
出版社
講談社
発売日
2002-09-01
ISBN
9784062114943
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たまたま地上にぼくは生まれた / 感想・レビュー

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テツ

生まれ、死んでいくこと。なぜ私は存在しているのか。そしてまもなく(おそらく永遠に)この宇宙から消えてしまうのか。そうした在り方に「私は〇〇のために生まれた」などと意味づけをして逃避してしまいがちだけれど、本当はみんなうっすらと気づいている。たまたま存在し、たまたまこの意識をもち、そして理由もなく消え去っていくという残酷な在り方に意味など欠片も見つけることができないことを。そこから逃げることなく生涯「なぜ」と思考を重ねることでしか在ることのできない人間が少数ながら存在する。それこそがプロの哲学者なんだろう。

2019/10/07

taka

運や不運、理不尽を受け止めてとことん不幸な感じ。「どうせ死んでしまうのになぜ生きているのか」というこの説明不能な命題を真剣に考えている著者の感性に毎回感心する。

2017/06/24

みく

まず最初に国際化は欧米化ではない。と記されており私の意見を言語化されており嬉しかった。筆者は、信念というものを大事にしており、それを身体で感じ表現し訴えかけることを大切にしろと述べている。日本という環境では、自分の意見をストレートに言うことは幼稚とされるが、欧米ではそれが大人だと認識される価値観の違いも面白く感じた。この本を全て理解することは厳しかったが、そう感じた「なぜ」を追求すること大切なのではないかと思う。ここ最近読んだ本で1番読むことを推奨する本だ。

2020/05/02

rubix56

☆☆☆☆ 2w 読むのに結構、時間がかかった。 エッセイではない。 著者の講演、ラジオ等のメディアに出演して語ったことをまとめたもの。 『人生になんて意味もない』 なんか誤解されそうな言葉。しかし、思い悩むほどに神経質な人間からすれば調度よい、開き直れる言葉だと思う。 本棚に置いておきたい一冊。

2014/11/27

フク

★★★。西洋哲学を生きる拠り所にする著者が、各方面に違和感を覚えつつ、あくまで自分の意思、感情に忠実に生きることの困難さを述懐している。しかし、著者以外の他人も各々自分の思想に基づいて生きているのだから、自ずから孤立しかない道を選んで生きているわけでこれは辛かろうと感じる。さらに日本においては東洋哲学の方が日常に密着しており、著者の苦言は一方的過ぎるきらいもあるだろう。しかし、これまでの日本には全くなかった視点による新しい提言としてはとても面白かった。

2015/10/28

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