筒井版 悪魔の辞典
筒井版 悪魔の辞典 / 感想・レビュー
canacona
読みきれなかったので、読んだ本に登録するのはずるいけど、記録のために登録します😅皮肉たっぷりの悪魔の辞典。筒井康隆氏が訳ということで、更に拍車がかかってるのだと思われます。【支持者】期待するだけのものをまだ得ていないので、ついてきている人。【収入】社会的地位を計る自然で合理的なモノサシ。新明解の山田さんがこの本をお手本にしたというのだから、時々出てくる新明解の独特な毒は納得でした。
2023/01/10
傘緑
「cynic:冷笑家 眼が悪くて、物事を、あるべき姿にではなく、あるがままに見てしまう悪人」「debt:借金 巧妙に仕掛けられた、奴隷監督人の使う鎖と鞭の代用品」 行方不明になって一世紀以上経つわけだがビアスの毒を過去のものとするほどに人類は進歩していない、その証拠に筒井康隆が翻訳するわけですからね(個人的には角川文庫の訳も悪くないとは思う、相手が悪かっただけ) 南北戦争の戦場の現実を経験し『アウルクリーク橋』などの卓抜な戦争小説を書いただけあって、「war」の項目の言葉に皮肉とともに冷徹な重さを感じる
2016/09/01
酔花
数種類の訳書が存在する悪魔の辞典の中で、あえて本書を手に取った理由は訳者である筒井のユーモアとビアスのユーモアがうまく噛み合っていそうと思ったから。他の本と読み比べていないから比較は出来ないが、ウィットと風刺の効いた文章には笑わせてもらった。ただ、毒の方向性が予想できるようになり、最初の方に感じた面白さが変化してしまうのは辞典という性質上やむをえないか。一気呵成に読破するよりも、毎日少しずつ項目に目を通していくほうが最後まで楽しめるかもしれない。
2013/10/13
がんぞ
辞典は好きだが、この「作品」は辞典ではないから厚さの割には字が多くない。数時間で通読可。筒井の作風はビアスに近く冷笑的反宗教的で、相性が良い。常識豊かでないとユーモアは冴えないから老年向き。ビアスの生きた19世紀的アメリカが垣間見える部分もある。Africanに訳者註で「原文はもっと差別的です」と書いてあるところなど想像力を刺激する/「作家」は「差別的」と糾弾されても痛くも痒くもない。アメリカ合衆国に、黒人をリンチしても無罪だった時代(今もそうかもしれない)を覚えている者も多いだろう、差別を描くのは罪か?
2011/11/03
yarake isuke
図。斜め読み。時間をかけて気に入った項目は原文を読もうとしたが時間が取れずに斜め読み。
2014/01/24
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