八丁堀喰い物草紙 江戸前でもなし
八丁堀喰い物草紙 江戸前でもなし / 感想・レビュー
紫 綺
タイトルからして、甘くてふわふわしたグルメ時代物かと思い読んだ、初の宇江作品。意に反して、舅姑とは上手くいきながらも夫婦仲が冷えきって別居、という話。何はともあれ、最後は丸く収まってホッとする展開。めでたしめでたし♪
2015/03/27
kazu@十五夜読書会
橿原図書館。タイトルから江戸時代の食道楽・人情捕物話と思ったが、仕事中心の威張り冷たい夫に愛想を付かした若妻の現代にも通じる夫婦のすれ違い。若妻に理解のある舅姑だが、、各章に料理をうまく絡み合わせほんわりとした優しい話になっている。宇江佐真理さんの作品は、シリーズ物が有るのでこの作品の続編を読みたかった。
2013/01/21
coco
6編の連作短編集。夫との心のすれ違いに悩むのぶ。そんなのぶを食べ物を通して慰める舅・忠右衛門。夫・正一郎のツンぶりが半端ない。これはツライ。姑と舅の優しさが物語全体を通して漂っていて、のぶの心の支えになっている様子がすごく伝わってくる。最後、寂しさは消えないけど、温かな気持ちで読み終えられた。
2015/11/01
さなごん
のぶの気持ちを思うと切なくて切なくて。でも正一郎もきっと切なかったんだろうなあ。お爺様の生まれ変わり?いや、そんなことない。どこかで笑いながらみんなのことを見てるはず!
2015/11/26
nyanco
最初、なかなか物語に入っていけなかった。だって、主人公ののぶは食べ物の好き嫌いが激しく食も細い。喰い道楽の舅・忠右衛門の為に料理をこしらえるが作っている本人が美味しそうに頬張らないのでイマイチ共感できない。夫は冷たいが舅姑とは仲が良い、夫とは仲睦まじいが妻爺には疎まれる…、女としてはどちらが幸せなんだろう…やっぱりどんなに舅姑が良い人であっても正一郎のようなきつい言葉を浴びせる夫とは暮らしていけないだろうなぁ、まして子供もいなければ…読み進むとのぶの気持ちが伝わってきて実に切ない。続→
2010/10/25
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