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エリカ 奇跡のいのち

エリカ 奇跡のいのち

エリカ 奇跡のいのち

作家
ルース・バンダー ジー
ロベルト・インノチェンティ
Ruth Vander Zee
Roberto Innocenti
柳田邦男
出版社
講談社
発売日
2004-07-14
ISBN
9784062124850
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エリカ 奇跡のいのち / 感想・レビュー

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やすらぎ

誕生日も生まれた場所もわからない。 1944年に私が生まれたことだけは確かです。どこに行くのかわからない電車に乗って、色のない世界へ向かっていたのです。押し込まれたの列車の中、すべてがモノクロに見え、エリカ、あなただけには色があった。その微かなあなたの力を信じて、望みを繋いだのです。…私は今、生きています。列車を見るとあなたを思いだし、あなたの勇気に感謝しています。あの恐ろしい時代よりは少しずつ平和に近づいているのかもしれません。でも今も争いは続いています。線路の先には平和な世界があることを願っています。

2021/05/16

Hideto-S@仮想書店 月舟書房

「お母さまは、わたしを汽車から外に放り投げたのです」。毛布に包まれた生後数カ月の赤ちゃんは、走る汽車から母の手で投げられた。それは一筋だけ残されている『生』の光に賭けたから。汽車の目的地は『死』でしかなかったから。一人のユダヤ人女性の回想という形で綴られる悲しい歴史のひとコマ。自分ならどうするだろう。答えが見つけられそうもない。重たい宿題を課せられたような気持ちになっている。ロベルト・インノチェンティさんの精緻な絵は素晴らしく、それだけにヒリヒリする痛みを覚える。翻訳は柳田邦男氏。2004年7月初版。

2016/01/27

ぶんこ

強制収容所に送られる貨物車の中から、生後間もない子供を一縷の望みを賭けて投げた親。胸が詰まります。 そして当時のドイツでユダヤ人の子を育てた養母の勇気に感嘆しました。 もし自分だったら・・怖くて出来なかったでしょう。 最後のページの絵を見ていると、洗濯されたシーツが翻り、猫と小鳥、水鳥の浮かぶ小川、小さな橋から遠くの貨物車を見ている少女。 平和の光景に暗い雲。 エリカさんは、こんな長閑な田舎の中で育てられたのでしょうか。 酷薄な人もいれば勇気を持った靭くて優しい人もいた。 人間は凄い。

2015/09/15

あっちゃん

先日読んだ神さまの貨物のレビューで目にした絵本が気になり手に取った!ユダヤ人の迫害の事は学校の歴史では流す程度しか教わらなかったけど、頭の柔らかいうちにこういうものを読んでおくと良いと思う( ̄▽ ̄)

2021/06/09

gtn

平々凡々と暮らす尊さ。その細やかだが、かけがけのない幸福を奪おうとする醜さ。醜いサタンに打ち勝つには語り継ぐしかないことをこの本は教えてくれる。

2020/10/22

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