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腑抜けども、悲しみの愛を見せろ

腑抜けども、悲しみの愛を見せろ

腑抜けども、悲しみの愛を見せろ

作家
本谷有希子
出版社
講談社
発売日
2005-06-30
ISBN
9784062129985
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腑抜けども、悲しみの愛を見せろ / 感想・レビュー

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おかだ

面白かった。ブラックなユーモアを織り交ぜつつ、病的な家庭の綻びを露呈していく。最初は独特の空気感に苦戦したけど、登場人物の強烈な個性に引っ張られて中盤からは一気読み。姉のキャラ、自己愛爆発の狂気が凄い。身近にいたらたまらないけど、なんか強烈に惹かれる部分もある。自分が何者かになれると真っ直ぐに信じる潔さ…っていうか頭のおかしさ。周囲を汚染するような病的なエネルギー。嫌なんだけど目が離せない。その点では妹(こっちもなかなかの歪みっぷり)の気持ちがほんの少し分かるような。燃え立つようなパワーを感じた作品。

2018/03/22

おさむ

三島由紀夫賞ノミネート。これ、たしかサトエリ主演で映画になってましたよね。ここまで暗くて、救いようのないお話しをよく映画に出来たなあ、というのが正直な感想。本谷さんのダークな側面が全開の作品で、徹底した自意識過剰さは太宰治的でもあります。うーん、でもちょっと苦手かな。

2016/02/08

空猫

表紙絵があのエロ漫画家山本直樹サンで、『生きてるだけで、愛』よりも激しい題名なので一筋縄ではいくまい。両親が事故死し、東京で女優を目指していた姉が帰郷する。「自分は唯一無二の存在」だと信じて疑わない彼女に兄夫婦も妹も振り回される。彼女の狂気に巻き込まれて自滅する兄。自分を殺している嫁。一番冷静だった妹。自分の思い通りにはならない現実を受け入れ成長するはずが、幼児のまま社会に出てしまったが故の悲劇(でも笑える)。「…ねえ、待子さんって、なんで生きてるの?」「理由ですか?…あ、ない!」映像向きの小説だった。

2022/02/06

いちろく

紹介していただいた本。閉塞感や鬱屈に溢れた本とでも書こうか? ぶっ飛びすぎている。食って掛かるような直接的で攻撃的な表現があると思えば、遺憾なく見せつけられる、終わる。小説を読んでいるのに小説を読んでいる感覚からズレていたのは、著者の劇団旗揚げ公演の内容を改稿した小説と知り納得できた部分も、多々。

2023/02/19

昼と夜

なにこれ、恐い((((;゜Д゜)))凶暴系純文学を読みたくなって、本谷さんをセレクトしたけど、大正解♪狂ってる♪ヽ(´▽`)/出てくる登場人物皆おかしい~ヽ(*´▽)ノ♪これは昼ドラか、はたまた火サスか!?片平なぎさの世界か!?てな怒濤のラスト展開にとどめの一言が素敵でした。個人的には兄嫁GJ!

2012/12/17

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