なぜ年をとると時間の経つのが速くなるのか 記憶と時間の心理学
なぜ年をとると時間の経つのが速くなるのか 記憶と時間の心理学 / 感想・レビュー
踊る猫
手を変え品を変え、こちらを楽しませてくれるそのサービス精神がニクい。私たちの素朴な疑問(まさに、このタイトルが示しているような)に、ゴリゴリにならない程度にハードな科学的見地と一級品の資料、文学作品を用いて答えてくれる。翻訳者の鈴木晶の名をきっかけに手に取った本なのだけれど、啓蒙書として素晴らしい。私は文系なので全然知識が及ばなかった領域なのだけれど、これを機に脳科学の本を手にとって読んでみようかと思わされた。素朴な疑問の内奥にこそ、哲学や科学の目指す問題が存在する。そんな真理を裏打ちする本として読ませる
2021/02/20
たまご
タイトルの内容は一部で,「記憶」に関する身近な疑問が取り上げられてます.なんで子供のころは記憶がないの?とか,思い出すときフィルムの逆回しじゃないのはなぜ?とか,死にそうになった時わーっと場面が思い出されるのはなぜ?とか.パノラマとか映画とか形容されてますが,日本人的に走馬灯が出てこず残念. 文章が文学的傾向だったり未解決とすんなり書いてなかったり(私の読解力の問題?),著者(心理学者)が脳科学者だったらまた違う表現と思います. ところで,海馬等と関連して出てくる小脳扁桃,扁桃体の誤訳では…
2014/08/10
GASHOW
同じような毎日をおくっていれば、時の経つのははやくなる。記憶をするものがないからだ。子供が世の中を知る好奇心が海馬を刺激する。子供時代もあっという間のような気もするが、学生時代の数年は人生においてもおおきな意味を持つ。
2018/03/11
くさてる
タイトルからは記憶術や脳神経に関する本かと思った。実際はそれよりも実感的に幅広く、記憶の中の個人的経験を記憶している部分についての本だった。はっきりした結論は出ないものの、人間にとって「記憶する」とはどういうことなのかを実例も多く出して考察していて、面白い一冊でした。
2014/03/09
シフ子
141ド 副題 記憶と時間の心理学。時間経過と記憶は当事者の心理状態に左右される。例 ダイアナ妃が死亡した日を詳細に思い出せる人は多いが 1997年8月31日に何をしていたかと聞かれてもほとんどが答えられない。他に記憶と匂いの関係、気温と時間経過の感じ方、悲惨な状況下における記憶など。タイトルと関わる部分では ジャン=マリ・ギュイヨー(仏の哲学者・心理学者)による主観的時間に影響を与える心理要因が引用される。
2011/01/13
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