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戦場のニーナ

戦場のニーナ

戦場のニーナ

作家
なかにし礼
出版社
講談社
発売日
2007-01-30
ISBN
9784062138253
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戦場のニーナ / 感想・レビュー

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チロル

家本初読。実話を基にしたお話しです。ヒロイン ニーナのモデルとなった女性(= ニーナ・ポリャンスカヤさん)は惜しくも2年前、新型コロナウイルスによってお亡くなりになられました。1945年8月ボルコフが彼女を発見したことにより ニーナの数奇な人生が始まります…。里親に代わる代わる引き取られ、自分が誰なのかも分からず…。ロシアの地で。当時は第二次世界大戦…。敵国 日本の遺児だと知られたらどうなることかと、中国人ということにして育てられました。恋をしたり、それでも埋まることの出来ない祖国に対しての憧れ…。↓

2022/03/06

ろっか

日本人であることを信じロシアで生きた女性。かわいそうなお話かもしれないが、ニーナが思っているほど孤独でも不幸でもない。故郷があり両親と暮らしても幸せとは限らない。国家というくくりの中で取り残されただけで、ニーナを愛してくれる人がたくさんいる。ただ一つの大切な命として認めてもらっている。駅のホームで「ニーナチカ」「パパ・ピョートル」と呼び合う場面が印象的。ダヴィッドがいたからムラビヨフやソーニャとの絆が深まった。「物体であるはずの自分の意識から、厚みを奪い、平面を奪い、線を奪い、ただの点となれ」

2014/07/13

ふじっこ

読後に参考資料の頁を見て、全てがフィクションの物語ではないのだと知らされた。戦争が引き起こした悲劇、残留孤児。戦争は今の生活基盤を壊すだけでなく、その人の存在基盤となる名前や国まで奪いとってしまう。国を守るための手段が、その後の国や人々を苦しめてしまう。戦争というものの歪さである。

2018/06/16

よっちゃん

多くの人は残留孤児といえば中国に取り残された人たちを思い浮かべるがこの本で取り上げたのはソ連に取り残された日本人の話。多くの偏見いじめからかいの中で生きてこられたのは数少ない支援者に助けられたから。自分が何者なのか分からないと生存そのものを否定されるようで絶望的になってしまいそう。ダヴィッドと愛し合うところは食傷気味もう少し抑えても良かった。最後のクライマックス全てを思い出す所は感動。人間の記憶力って超すごい。図書館本良かった。

2015/07/01

きよきよ

初めてロシア残留孤児と認定されたニーナの生涯。 旧牡丹江近くの日本軍、永久トーチカで全滅した日本人。 その中から、赤ちゃんの泣き声が聞こえ、ロシア人将校が救出した。中国人として育った。いじめられたり、色々なことが起こる。日本に念願かない、一時帰国した。 感動と考えさせられた。 読んだ後に、これがほとんど実話らしいことがわかった。 実際に同名のロシア人残留孤児が2004年に来日していたし、 大筋の人生が同じだった。 どこまでが実話か知りたい。 ★★★★★

2020/01/20

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