ミサコの被爆ピアノ
ミサコの被爆ピアノ / 感想・レビュー
Rosemary*
一瞬にして、夢も希望も何もかもを奪った原爆投下にも、無数のガラスが突き刺さりながらも、奇跡的に生き残った大好きだったピアノ。終戦後に、初めて弾いてみたミサコさんの「砂漠に水が染み込んでいくようであった」の言葉に胸がつまり、涙が溢れました。その後、そばには有りながら弾く機会がなくなってしまったピアノは心ある調律師さんのお陰で再び息を吹き返しました。これからも、たくさんの人達に平和と希望と勇気のメロディを響かせていくことでしょう。
2014/09/07
けんちゃん
読友さんのご紹介本。薄い本、10分余りで読めてしまうような短いお話ですが、戦争、原爆の恐ろしさ、ピアノを愛した主人公の思い、そして平和への願い…たくさんのことが凝縮された作品でした。すばらしい調律師との出会いによって蘇ったピアノ、長く弾き継がれてほしいと思います。
2012/07/28
鈴
実話に基づいた絵本。8月6日、広島に落とされた原子爆弾によって被爆したピアノ。原爆は人だけでなく、いろんなものを傷つけ破壊してしまった。しかしピアノの音色だけは残っていたと知ったとき、どれだけ嬉しかっただろうと思った。ラストのミサコさんとピアノの会話に泣きそうになった。
2012/07/31
マツユキ
被爆ピアノを題材にした作品を2作続けて。家族の中で一番ピアノが好きなのはミサコだった。音楽学校の進学も考えるも、戦争が厳しくなり、兵器工場で働く事に…。文章も、絵も淡々としているんですが、戦争の怖さ、悲しみ、音楽の力が伝わってきました。
2021/09/24
おはなし会 芽ぶっく
昭和7年ヤマハ製造のアップライトピアノ。原爆投下時、爆心地から1.8kmの民家で被爆。爆風により、ガラスの破片がピアノの表面に突き刺さった傷やヘコミ、擦り傷がいくつも残る。「古くて音が出ないと捨てられてしまうかもしれない。私と一緒に原爆を乗り越えてきたピアノを音が出るように直して役立ててほしい」と持ち主であったミサコさんが調律師の矢川さんに託し、演奏ができるよう修復された。実話をもとにした絵本。
2020/03/22
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