ブラックペアン1988
ブラックペアン1988 / 感想・レビュー
ダイ@2019.11.2~一時休止
バブル三部作その1。渡海と佐伯の外科に高階が加わり、そこに研修医として田口たちがやってきた時代。田口の現状にいたったのもよくわかる。
2014/04/16
とん大西
普段あまり読まない分野ですが…面白かった。もちろんドラマ化の影響もありますが、それでも始めの100頁は専門用語の連打で敷居が高かったなぁ。そこを抜けたあとは医療ハードボイルドの世界に陶酔。渡海、高階、佐伯の三者三樣の医師の矜持。怒号と静寂が混じり合う手術室と権謀と策謀が入り乱れる大学病院。正か邪か。スゴ腕医師達が振りかざすそれぞれの正義。時に非情で時に聡明で。そして…ブラックペアン。ややもするとヒールっぽい佐伯教授、泰然自若っぷりがシブイ!
2018/05/05
エピファネイア
TVドラマの影響で本屋さんに平積みされていたので思わず購入した。2007年の出版で1988年頃の物語。がんの告知が一般的ではなかったり、医師と製薬メーカーがずぶずぶの関係なところは昭和を感じさせる。今なら賄賂で一発アウト。医局内の複雑な人間関係の中で権力を手にするために患者ファーストの大原則が置き去りにされていないか。新人医師世良の成長を見守っていきたい。海堂さんには壮大な海堂ワールドがあってほとんどの作品が関連しているので1冊読み始めると止められなくなりそう。まずはこのシリーズの他の2冊を読もうかな。
2024/07/22
スケキヨ
日進月歩なる医療の最先端を走り、後進の者のため道をつくりながら、さらに開拓も担っていた1988年の外科医たち。過去の疑念を背負う者・光溢れる確かな未来を創造しようとする者・今まさに出発の時を迎える者。様々な信念と野望の中で物語は進みます。終盤、誰がババを引いて誰がエースを勝ちとるのか、息も止まる緊張感で満たされました。結局残った最後のカードは手にした人物によって結果が変わる『表がババで裏がエース』の一枚だったように思います。巨塔で闘う人間達の熱い覚悟が垣間見られて満足の一冊です。
2010/11/07
nyaoko
今作がドラマ化と言うので、一人勝手にバチスタシリーズ復習月間となっております。ドラマも面白いのですが、やはり原作に勝るもの無し。あの、高階院長の若き時代を何故読んで無かったんだ。そして、強烈な個性と技術を持つ天才外科医・渡海。彼に強く影響され、医師として急成長していく世良君の姿も魅力的。あのチームの柿谷先生や、猫田ナース、そして花房ナースにもまたワクワクが止まらず。物語の心臓でもある、「ブラックペアン」その真実が明かされる瞬間、鳥肌が立ちました。
2018/06/08
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