KADOKAWA Group

Facebook X(旧Twitter) LINE はてブ Instagram Pinterest

新世界より (下)

新世界より (下)

新世界より (下)

作家
貴志祐介
出版社
講談社
発売日
2008-01-24
ISBN
9784062143240
amazonで購入する

新世界より (下) / 感想・レビュー

powerd by 読書メーター

kishikan

この分野はサイコホラーとでも言うのだろうか。好きなジャンルではないが、結構面白く、どきどきしながら読むことができた。物語の設定は未来だが、文明的には退化しているとでもいうべきか。その未来社会が、現在の人類の矛盾から生まれ、人類と同じ矛盾を背負っている、という今に生きる人々に対する訴えを感じる。それはそれで良いのだが、何せ長い。上下巻で、1,100ページ弱。回りくどい話や、関係ない他の町の説明なんか要らないのにと思ってしまう。すっきりしたテンポ良い小説にしたら言うことないのにと、欲張りな私は思うのでした。

2008/05/18

takaC

うーむ。そのトリック(?)を完璧に使いたかったための、この設定ということなのか…。畏れ入った。

2011/04/17

文庫フリーク@灯れ松明の火

宗教や病気含め、数多の既知の世界から吐かれた糸が伸び、紡ぎ出される異世界。まがまがしくも美しい、綿密な蜘蛛の巣のような構築感。幼い子供悪鬼の来歴と、その倒され方。そしてバケネズミの正体と、心地良いと決して言えないのに魅せられる。『ずいずいずっ殺ばし〜裸のネズミが、泡喰ってチュー』苦笑いのブラックジョーク。読み友さんに教えて頂いた通り『黒い家』の怖さは無かったものの、悪鬼に襲われる民の描写が想像力騒がせて、読むタイミングが、今は悪かったかなと感じます。こんな異形世界描くのですね貴志さん、お見事。

2011/04/02

SJW

中巻から数年がたち早季が26才となり町の保健所で働いているところから話は始まる。夏祭りの夜に大虐殺が起こり、その敵に早季と覚が立ち向かう長編SFファンタジー。数々の賞に輝いたとのことだが、場違いな表現、稚拙な言い回し、ちぐはぐな文章を読むと首をかしげてしまう。小説として読むと辛いが、ゲームのプロットとして、ただ話の展開だけに注目して読むとあまり気にならなくなった。

2018/07/20

しろいるか

日本のSFファンタジーでお薦めは?と聞かれたら、今後は間違いなく本作を推すと思う。上巻でのバケネズミ間戦争が序の口だったことを痛感する下巻。人類並みの智慧を持つバケネズミと呪力を操る人間との壮絶かつ戦術を凝らした戦いが始まる。呪力の漏出、攻撃抑制と愧死機構といったこの世界を構築する要素が、最後まで完全に機能していたことが秀逸。新見さんが命懸けで流した『家路』のメロディ、早季の最後の策に「あなたは一流の戦略家だ」と笑った奇狼丸の胆力、野狐丸の法廷での叫び…グロばかりではない、心に沁みる場面も多かった。

2013/02/14

感想・レビューをもっと見る