あなたの余命教えます
あなたの余命教えます / 感想・レビュー
よしたけ
ビッグデート/AIを使った人の余命診断サービスに翻弄される人々を描いた小説。何の利害関係もなかった人々がサービスを巡って結束し、自ら望んだのにも関わらず怯えながら診断を待つ日々を描く。自分の余命だけでなく、義母、愛人の妻など様々な人々の診断を依頼する姿はリアル。小説自体は伏線回収感が薄く、尻すぼみの印象を持ったが、実際自分や家族などの余命がどのくらいなのか、何をして生きていくべきなのかを考えさせられる良い機会になった。当たり前のように80年生きると思っているところがあるが、人生に何があるかわからない。
2022/01/10
紫陽花
「あなたの余命教えます」と言われれば…。やっぱり知りたいですよね。ただ、実際知ってしまったら…。ショックを受け何も手に付かなくなる、余命を逆算しやるべきことを計画立てるなど、人によって差異はあるでしょうけど、様々な影響が出てくると思います。この本では被験者として色々な立場の人が出てきます。結果が出た後、それぞれ悩んだり、悲しんだりしますが、やはり最後のよりどころは自分の大切な人ですよね。家族の絆の大切さ、ゲノムや個人情報の重要性について深く考えさせられました。
2023/02/23
シュラフ
小説の出来栄えは最悪。主人公のサラリーマン、56歳で妻子ありにしてはなんとも軽薄な人物。中年男としての重みもなければ、人生をいかに生きるべきかとの哲学もない。幸田真音さんはこんな主人公のことを書いてて嫌にならなかったのだろうか・・・。"余命"ということで、今までの人生をどう振り返り、残りの人生をいかに生きるべきか、という面白い展開ができるテーマだけにこの出来栄えにはがっかりである・・・。尚、自分の平均余命を調べてみたら残り32年ということであった。とりあえず65歳までは会社で働くとして、後はどうするかな。
2015/07/26
ちょん
永関恭次(56歳)は、定年を4年後に控え、平凡に暮らしていた。そんなある日、高度な技術から人間の正確な「余命予測」ができるという研究所と出会う。余命を知りたいか、知りたくないか。余命を知った後の行動など考えさせられる事はあったが、最後まで何を言いたい本なのか伝わってこなかった。
2015/01/26
asa.com
定年を控えた50代会社員、永関恭次。このまま会社の中で何事もなく過ぎていくことを望んでいる。だが、それで人生終わりでよいのか? ひょんなことから、データーマイニングの手法を使った余命診断を申し込むことに。妻に言いだせないまま、診断が下される日が…!! そして、共に説明を受け診断された仲間たち。 介護している親の余命、不倫中の相手の妻の余命・・・、それぞれ事情は様々。 知りたいのか、知りたくないのか、揺れ動くまま、事態は淡々と進んでいく。 知ってしまった後のバタバタ。結局何が言いたいのかよくわからなかった。
2015/06/01
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