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誰かが手を、握っているような気がしてならない

誰かが手を、握っているような気がしてならない

誰かが手を、握っているような気がしてならない

作家
前田司郎
出版社
講談社
発売日
2008-03-20
ISBN
9784062145558
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誰かが手を、握っているような気がしてならない / 感想・レビュー

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とら

前田司郎さんめちゃくちゃ読みたかった!芥川賞三島賞野間文芸新人賞とかの候補に挙がる人に好みが多いのに加えて、題名が全作品面白いんですよ。まずこの作品も惹かれるし、後は『恋愛の解体と北区の滅亡』とか『ウンコに代わる次世代排泄物ファナモ』とか!(笑)でもなかなか売ってなくて、図書館であったのが奇跡ですよ本当に。そして肝心な内容。もう完全に好みど真ん中でした。あれです、独り言みたいにずっと喋ってるとか、あとどうでもいいことを急に入れたりとか。章が無くて改行も無いのに急に場面が切り替わる感じ、嫌いじゃないですよw

2013/03/26

そうたそ

★☆☆☆☆ 神の声が聴こえる娘とその家族を描く一作。よくわからなかった、の一言。語り手はコロコロ変わるし、何が描かれようとしているのかよくわからないし、一方でいや深く考えながら読む作品でもないのかなどと思ったりもし、結局よく分からんまま読み終わる。前田さんの作品は好きなんだけれど、この作品は初めてちょっとダメかも、苦手かもと思った。

2016/10/11

*maru*

『愛が挟み撃ち』の前田さん2冊目。どうやら私は神のようである。全能であることを不便に感じる神。無限の時間に囚われた神。誰かが手を、握っているような気がしてならない。その不確かな、気味の悪い感触が、救いである。それほど、神は孤独だ。神よ、お前は孤独だと言ってほしい。だから、一緒にいてやるよと─。という神の声が聞こえる女の子とその家族のお話。わかりにくいか。わかりにくいよな。でも、沁みるよ。心にじんわりと。神が人を創ったのではない。人が神を創りだしたのだ。私の手にも、温もりが伝わる。そんな気がしてならない。

2019/02/22

わっぱっぱ

何を隠そう、私も神である。この世界の全ては私が作ったものであり、知らないことはあるが、それはいつでも知ることが可能なので知る必要がないからだ。 なんて、厚顔かな。ていうか変な人だ。でも、そうなのである。誰しもが自分の作った自分だけの世界を生きている。神の、私の、あなたの世界を存在させているのは思念(記憶)だけなのかもしれず、だったらとてつもなく寂しい。 だから、自分の手をぎゅっと握ってみる。誰かの手、その温もりを探してみる。

2016/09/05

Te Quitor

無意識な思考は、まるで誰かへの問いかけ。漠然とした思考は、際限なくどこまでも広がっていく。この小説は思考だけではなく、語り手も切れ間無くコロコロ変化していく。頭の中に流れ続けている思考をそのまま文章に置き換えたような世界。主な登場人物は「神」と「神の声が聞こえる少女」とその「家族」。語り手全員、皆で手を繋いで話しかけていたのかな。読了後はそんな感覚に囚われていた。(寝ぼけている時に読んでいたから)夢の中へ出掛けていた気分。

2014/05/28

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