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空へ向かう花

空へ向かう花

空へ向かう花

作家
小路幸也
出版社
講談社
発売日
2008-09-26
ISBN
9784062149631
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空へ向かう花 / 感想・レビュー

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えりこんぐ

とても重くて苦しいのに、読了後は温かい気持ちになれた。この作家さんは安定して面白い(´ω`) 辛い出来事を背負ったハルと花歩が、偶然出会い友達になる。誰も悪くない悲しい事故ってつらいなぁ。でも、出会えてよかった。イザさんにも桔平にも。ビルの屋上に植えられた花は、由希菜ちゃんに見えたかな。

2017/04/05

miww

ある事故で女の子を殺してしまったと苦しむ少年ハル、親に虐待され祖父と暮らしているカホ。ハルはカホと過ごす時間の中で少しずつ救われていく。ふたりがそれぞれ偶然出会った大人、この子たちを何とかた支えたいと願うキッペイとイザさんの暖かさが沁みた。ふたりの状況を変える事は何も出来ない。だから、できることをする。作中はイザさんの深い言葉が詰まっていた。

2015/07/06

ムー

小さな心と体で、必死に、起きてしまった事件の重さを抱えて生きるハルの姿が痛ましかった。それも1番傍にいて支えて欲しいはずの両親にも頼れず…。花歩とハルが出逢えたこと、桔平やイザさんと出逢えたことは、きっと花歩とハルに「生きて!」という由希菜の想いが呼び寄せたものだと思う。それにしても、イザさん、何て思慮深くてカッコいい大人なんだろう。 文中の「色んなことが変わっていくけど、それに向かっていかなくてはいけない。風が吹いた時に背を向けるのではなく、顔を向けるの。」という花歩の言葉にハッとさせられた。

2016/12/14

美紀ちゃん

良い話でした。良かったけど。。。ハルの心の闇の原因である女の子を殺してしまったという事件っていったいどんな状況だったのだろう?公園でおきた事故。ハルには非が無く、女の子の方が注意不足だったと目撃者が言ってたけど、本には具体的にどのような事故だったのか、書いていないのが、とても残念。半分まで読んで、どうしたのだろう?何があったのだろう?と事故の真相が気になりその勢いで読んでいたのだけど~。

2012/07/05

emi

女の子を殺したと思い自殺しようとする小学生ハル、親に虐待されて祖父と暮らし、偶然自殺しようとするハルをとめた小学生カホ、花屋でバイトする大学生キッペイ、古いアパートに住む50代肉体労働のイザさん。四人の大人と子供で、死んでしまった女の子由希菜ちゃんの鎮魂の為に屋上庭園を作る話。子供らしくいることを許されなかった2人の心情を思うと、大人であれば何とかしたくなる。実際にはハルが殺したかどうかも事件の核心的な部分は明かされない。けれどハルとカホが心底いじらしくて切ない。大人の役目を再認識した哀しくて優しい物語。

2015/05/29

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