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幸せ最高ありがとうマジで!

幸せ最高ありがとうマジで!

幸せ最高ありがとうマジで!

作家
本谷有希子
出版社
講談社
発売日
2009-03-27
ISBN
9784062153638
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幸せ最高ありがとうマジで! / 感想・レビュー

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あも

第53回岸田國士戯曲賞受賞作。実際の舞台は永作博美さん主演だったらしい。ってか、タイトルすっげー幸せそうだけど、この話の中のどこに幸せが!?舞台はとある家族経営の新聞販売所。すでに壊れているのに見てみない振りをしてきた家族の元に現われた闖入者・明里の存在によって、隠してきた感情が暴かれ、しっちゃかめっちゃかに散らかされていく様が素晴らしく爽快。この明里の存在感が抜群。彼女は原因も何もなく、明るい異常者を目指してる頭のおっかしーやつで他人の辛い体験を聞いて、そんな立派なトラウマがあるなんて!と羨む畜生です。

2011/11/22

YM

本谷本11冊目。本谷さん得意のシニカル、不条理、ドタバタブラックコメディ!キレてる!最高!永作さん演じる自称「明るい人格障害」?の女が新聞販売所に入り込み、幸せに見える家庭の闇をほじくり返して、真実を暴き出す「無差別テロ」?を仕掛けるというお話。小さな家庭が不倫やらなんやらドロドロで。もう笑うしかない!でもちゃんと本谷さんが表現したい事が伝わってくる。世の中、理不尽なこともいっぱいあるけど、そんなの気にすんな!曝け出してぶち壊しちまえ!僕らの日常はそんなに弱くないんだ!Fuck!!!(失礼しました。)

2014/11/09

竹園和明

『遭難、』の2年後に出された戯曲本第2弾。実際の舞台では新聞店を営む家庭を「無差別テロ」と称しメチャメチャに破壊する謎の女を永作博美が演じた。破壊と言っても店を壊すんじゃなく、新聞店の家族関係をズタズタにするわけだけど。再婚同士の夫婦と、夫の息子&妻の娘というW連れ子、住み込みで働くバイトの女という構成が、問題出ない訳ないよねという設定😅。案の定、謎の女明里の登場によって家族それぞれの秘密が暴かれ、新聞店は混乱の極みへと…。明里の無鉄砲な破壊力!。でもこういう人って、一瞬ふと淋しげな影を落とすのよね…。

2022/07/02

メルト

見たことのない作品の戯曲だけを読むというのは初めての経験で最初は慣れなかったけど、次第に物語に強く引き込まれていった。物語は、新聞屋に現れた、父の愛人を名乗る謎の女性に家族が振り回されていくという物語で、その速いテンポがクセになっていった。突飛な物語で、振り回されるようだけど、それでもこの物語を読んでしまったのは僕にはまだわからないけど、きっと、底には何か強い情熱のようなものがあるのだと思う。戯曲というものの楽しみ方を教えてくれた一冊だった。

2018/07/13

ちぇけら

痴情の縺れは自分の遠くで起こると最&高。互いに愛情の欠片もなく傷つけあって、直接関係ない奴がでしゃばって傷を大きくして、向かうのは破滅だけなのに相手にその責任を押しつけあって、縺れた原因の女が出てきてさらに縺れて。「好きな人に嘘吐かれ続けた人間がどんなふうに歪んでいくかなんて、全然想像も付かないでしょ?」そういうの、もっと欲しい!!!傷をえぐって血を流して苦しみと嫉妬で顔を醜く歪ませて、見苦しくて聞くに堪えないような病んで絶望した言葉を吐いて!「キミは誰からも必要とされてない人間なんだよ」クゥッーーー!!

2019/10/05

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