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ニサッタ、ニサッタ

ニサッタ、ニサッタ

ニサッタ、ニサッタ

作家
乃南アサ
出版社
講談社
発売日
2009-10-21
ISBN
9784062157230
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ニサッタ、ニサッタ / 感想・レビュー

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七色一味

読破。いやもぉ、なんだか身につまされるというか…。転がり落ちるだけの人生、職の決まらない焦り、自分への言い訳…。もう一歩、そのもう一歩が届かない悔しさと、見捨てられたような感覚。夢が描けず、ただ流されるだけの生活。膨大なページのそのほとんどが、主人公の増上慢と挫折に彩られた物語。確かに慢心、不遜、そして責任転嫁。それでも耕平が羨ましく感じる。もがいた、苦しんだ、その結果として見つけた夢のかけら。その夢のかけらは痛いほどの純粋なまでの輝きを放っているように感じられた。

2013/04/05

紫 綺

何でこんなにタメるのっていうくらい不幸のタメをギリギリまで引き絞り、最後の最後に一気に解き放つ・・・そんな展開。主人公の愚かさにはイヤというほど辟易したが、救われる結末に安堵の息を吐く。私自身、難病発症時は死を考えたが、指一本動かすことが出来ず、あえなく断念。動けるようになり、病院の屋上に行けるようになる頃には、その気も萎えていた。今もリハビリで通うその病院、柵も無かったし、塀も低かったが、いいのか?

2012/05/27

タックン

耕平のダメさ加減にイライラしつつも、こうゆう人間はいくらでもいるし一つ歯車が違えばあっという間に転落人生になってしまう怖さがあるな世の中はって思って読んだ。それでもやっぱ耕平は人のせいにし過ぎるな・・・・・。

2015/06/25

taiko

就職した会社を2ヶ月で辞め、再就職した会社が倒産した。 あれよあれよという間に落ちていく耕平。 見事、と言えるほど、色々なタイミングで不幸なことがおこります。読者としては興味深く面白いですが、本人はたまらないですね。ただ、本人にも甘さがあり、それゆえの結果でもあるので、仕方がなかったかも。他にも読んだ転落人生物と違い、少しコメディーっぽさを感じてしまい、あまり深刻に捉えずに読んでいました。耕平自身は死をも覚悟することもありましたが、それすらも甘い!と思える展開。エピローグでは、明るい未来が→続く

2019/05/16

バネ

ドン底まで落ちた男が、逆境にメゲず少しずつ立ち直っていく作品は大好きだが、コレは途中まではあまり共感出来なかった。こんなに周りに見守らているのにも拘わらず、耕平のあまりに自分勝手な考え方に怒りさえ覚えた。ただ、祖母ちゃんの「身体さえあれば良い」「今日だけを考えて」のコトバによって漸く変わるコトが出来た耕平を確認し、何か安心出来た気がする。ホント、人生はなるようにしかならないモノである。だから、すべて受け入れて今日のコトだけ考えて生きていく。

2021/08/12

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