悪貨 (100周年書き下ろし)
悪貨 (100周年書き下ろし) / 感想・レビュー
Tsuyoshi
国家の一部の既得権益者の都合に左右される貨幣流通制度の壊滅や独自の地域貨幣制度の発展を目的に、偽札の大量発行・流通をしていく団体の一部始終を描いた話。設定自体は面白かったが、実態経済との関わりなどもっと深く踏み込んで欲しかった部分が多かった点や壮大なスケールの割にあっさりしたラストなどやや物足りない印象を受けた。
2018/04/27
YM
お気に入りさんに紹介してもらいました。著者の本も初めて読みましたが、おもしろかったあ。偽札を使って、現行の貨幣制度をひっくり返そうとする話。色んな方向から展開するけど、うまいこと巡り巡って、どんどん読み進められた。お金はまわるね。ちょうどお金について色々考えてたときだったから良かったのかな。僕はあんまりお金に執着がなくて、生きた使い方をしたいとは思うんだけど、世の中そんな甘くないというか、お金で人って変わっちゃうしな。あーやだやだ。。
2014/12/10
晴れの国のにっしぃ
貨幣経済の世界を舞台にしたエンターテイメント。読み手(私)の問題と思われるが、今ひとつ物語の中に引き込まれなかった。読む前からちょっと苦手な分野かなぁとは思っていたけど、予想通りでとっても残念。もう少し時間を置いて再挑戦したい一冊。しおり代わりの“フェイクのお札(零円)”は面白いとは思うけど、スピンの方が使い勝手が良いと思うのですが。。。(図書館で借りたので“フェイクのお札(零円)”は巻末に貼り付けられて使えませんでした。(>_<))
2010/11/22
いくら
カネは天下の回りものの言葉の如く、偽札に絡んで次々と登場人物が出てくる。経済に疎い私ですが、池尻や野々宮、エリカにフクロウといった特徴ある生き方の登場人物のおかげで、楽しく読めました。悪貨は良貨を駆逐する。数百億の偽札でもハイパーインフレになるものなんだ、正直よくわからないと、鈍い頭をひねってしまった。
2014/09/02
nyanco
いつもの守備範囲ではないし、『徒然王子』で挫折の経験のある島田さんやや苦手…と思っていたのですが、序盤、偽札100万円を手に入れてしまった人々の様々な局面がとても面白く、物語に引き込まれた。マネーロンダリング、アガペーという独自通貨を持つ宗教団体・彼岸コミューン…、物語がどんどんと広がっていき、いったい、どこまで行くのか…と思うほど。遂には国の経済を揺るがすほどに…って、この破天荒さにビックリ。作者の遊び心満載の本、いつもとは違った読書を楽しめました。
2010/07/16
感想・レビューをもっと見る