ジョン・マン 波濤編
ジョン・マン 波濤編 / 感想・レビュー
文庫フリーク@灯れ松明の火
以前、夢中でのめり込んだ津本陽さんの『椿と花水木―ジョン万次郎の生涯』高知生まれの山本一力さんが、郷土の誇りをどのように描くのか期待して図書館。アメリカからハウランド号で出航前の、ホイットフィールド船長に関する記載が興味深い。文字が大きく、1ページ16行と密度に欠ける為か、すらすら読了。難破してたどり着いた無人島(鳥島)の万次郎たち5人に、ハウランド号の救助艇が向かうシーンでエピローグ。少々物足りない気持ちですが、次の大洋編での展開に期待です。
2012/05/04
ぶんこ
この本を読んで、日本と西洋の捕鯨に対する違いが分かり、何故西洋が捕鯨反対を叫ぶのかも判りました。 西洋での捕鯨の目的が、ただ灯の為の鯨油の採取で、鯨の皮だけを利用。 後は捨ててしまう! 灯に鯨油を利用しなくなった今は、無用だから! しかも日本では鯨に対する尊敬、感謝を持ちながら大事に捕鯨していて、乱獲をして絶滅に近い捕鯨を散々してきた西洋。 ただ、それに警鐘を与える心ある人々もいました。 万次郎さんがアメリカの捕鯨船に助けられる直前までが描かれている1巻目。 捕鯨の違いを知っただけでも、読んで良かった。
2015/01/28
万葉語り
名前は知っていたがなかなか手を出せなかったこのシリーズの1作目を読了。大きな活字なのでとても読みやすかった。万次郎とホットフィールド船長の出会い直前までが描かれていた。万次郎は母の愛情に守られ、周りの大人にかわいがられ、自分の長所を伸ばすことができてよかった。2020-048
2020/03/23
それいゆ
最後になってようやく遭難シーンが登場しました。次の「大洋編」からいよいよ波乱の展開がはじまるのかと思うとワクワクしてきます。1ページに15行は少なすぎです。文庫本の1ページに十分収まる文字数です。紙面がもったいない、と、余計なことを考えながら読んでしまいました。
2014/02/09
greenish 🌿
鎖国日本から漂流。初めてアメリカで生活し、初めて地球を一周し、自力で帰国した誇るべき日本人・中浜万次郎(ジョン・マン)。土佐出身の一力さんが描く『ジョン・マン』シリーズ《波濤編》 ---米国・東部の港町と土佐国・中ノ浜の漁村。後に深い縁で結ばれるであろう人物たちの背景描写から始まる。江戸市井でない一力作品、馴染むまでに少し時間がかかったが・・・。《ムロトミサキの漁師は、仕留めた鯨を血の一滴まで無駄にしない》異国・ジャパンの捕鯨の志に触れたホイットフィールド船長。この後の万次郎との出逢いに期待が高まる!
2013/10/25
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