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傾国 もうひとつの楊貴妃伝

傾国 もうひとつの楊貴妃伝

傾国 もうひとつの楊貴妃伝

作家
中路啓太
出版社
講談社
発売日
2011-08-05
ISBN
9784062170178
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傾国 もうひとつの楊貴妃伝 / 感想・レビュー

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R

楊貴妃のありようをある宦官の視線で描いた小説でした。中国史が題材ながら、男女の機微を描いた内容で、帝の倦んで行く様、そこに楊貴妃が求められる必然、それらを理解できないで、己のすることに迷いながらも進むしかない宦官の姿がドラマチックに楽しめました。王朝が滅ぶときは、いつの時代も同じような感じなんだなと思いつつも、楊貴妃のある種屈託の無い生き方、そこに安らぎめいたものを覚えた帝というのがよくあるモチーフながら、なぜだか共感できるようで楽しめました。それにしても神仙に憧れてしまうな。

2017/12/09

としえ

両親によって去勢され宦官となった高力士。貴妃を幸せにできれば男に戻れるという道士の言葉を信じ、貴妃に尽くす―。うーん…時が経つのが早すぎて人物の描写や心情がわかりづらい。高力士も、宦官は奴僕ゆえに人事や政事に口出しはできないとわきまえているかと思えば、一方で介入してるし、その心変わりの様子も書かれていないので信念がないとしか思えないし、皇帝は騙されやすいし貴妃はわがままだし、登場人物に感情移入ができなかったのが残念。高力士と楊貴妃の心のつながりがあるのなら、それをもっと前面に出せば良かったのに。

2016/06/04

にゃまこ

うーん。ものすごくさくさくストーリーが進むため読みやすいのはいいのですが、10年単位で年月が飛ぶため主人公に感情移入しにくかった。また、皇帝が楊貴妃をなぜそこまで寵愛するに至ったか、主人公の宦官高力士がなぜ楊貴妃に魅せられたのかについても描写が浅い。宮廷の権力争いも事実を淡々と並べた感が否めず、残念な小説だった。

2016/05/22

yonemy

栄達を極めた宦官の悲哀と愛。肉体によって女性を愛せなくても、奉仕の心で女性を包むことができる、そんなプラトニックLoveストーリー。史実に基づきながらも、幻想的な物語になっており、読みやすい。男に「あなたは風が吹いても倒れないから衝立はいらない」って言われるのは、女はやっぱり不快?皇帝と貴妃の上下関係を越えた、可愛らしい痴話喧嘩にひさ~しぶりにピンクな気持ちになった☆

2020/02/28

Mana

主人公は宦官の少年(のち老人)。主人公の設定に蒼窮の昴の春児を思い出した。仙人が出てきてちょっと際物っぽかったけど案外面白かった。玄宗皇帝が則天武后の孫なのは知らなかった。皇帝になるあたりまでは素晴らしかったのにね・・・

2012/05/15

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