アラマタ生物事典
アラマタ生物事典 / 感想・レビュー
kinkin
生物事典となっているが事典の堅苦しさもなくとても面白く読めた。馴染みの生き物から初めて聞く名前の生き物までトリビアとしても人に話が出来ると思う。江戸時代の「本草学」の精神に学ぶと書かれている。すべての生き物がなんらかの効用があるとすれば人も価値という観点から見れば役に立っていない人は無く皆同じだと思う。それが居場所を無くしたり世間と関わりがなくなった時に犯罪に走るのかもしれない。生き物として生まれてきたことは同じだ、読んでいてそんな脈絡のないことを考えてしまった。図書館本。
2016/01/26
ヘビメタおやじ
「大事典」に続いて面白かったです。ただの面白生物の紹介ではないのが、いかにもアラマタ流です。「本草綱目」にならって、人間にどう役立つのかという切り口がとてもいいです。それが却って、その生物の能力の素晴らしさが伝わってきます。そして、生物を利用しようという態度ではなく、生物に教えてもらうという気持ちがアラマタイズム・博物学愛だと感じました。
2022/08/18
もちもちかめ
前読んだシリーズより面白くなかった。期待値が上がりすぎるとこういう目にあう。何度同じ目にあっても、素敵な仕事の次回作には期待しちゃう。それでいいんだな、と悟る。生物を人類の発展に寄与するかどうかの物差しだけではかるのでつまんなかったと推察。残念。
2017/05/24
白義
水木しげるの昭和史、切断し、うじがわいた腕から「赤ん坊のような匂い」がしてそれ以後傷がよくなったというエピソードがあったけど、あの謎がこの本で解けた。うじは壊死した細胞だけを食べるのだという。しかも殺菌物質をだし、傷の治りを早めてもくれる。この本はこのように、不老不死のベニクラゲみたいなびっくり生物からうじやゴキブリといった嫌われものまで、その特殊能力がいかに人類に役立ち可能性を広げるのかという視点からまとめられている生き物百科だ
2012/01/25
ぐうぐう
アラマタ事典シリーズの第三弾。今回は、生物全般を取り上げる。動物や植物、昆虫から細菌に至るまで、実に多彩な生き物の、その特殊な生態や能力に驚かされる。年に数回しか食事をしないので、その都度ドカ食いするアメリカドクトカゲは、ドカ食いで急激に血糖値が上がらないように唾液に含まれる伝達物質が血糖値を下げることから、人間の血糖値を下げる薬を開発したり、人に気付かれないように射す蚊の口吻から、痛くない注射針を開発したり、(つづく)
2011/09/29
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