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海薔薇

海薔薇

海薔薇

作家
小手鞠るい
出版社
講談社
発売日
2011-11-16
ISBN
9784062172080
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海薔薇 / 感想・レビュー

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優希

大人の恋愛ですね。とはいえ、不倫が題材なのですが。仕事を通じて恋に落ちた波奈子と徹司。互いにパートナーがいるのにドロドロしていなくて美しさすら感じました。波奈子の揺れる心の中に夫への気遣いがあるのに好感を持てます。そして指の描写が綺麗。逢瀬は年に一度、「残りの人生の一日目」というのにグッときました。許される関係ではないのに、2人の幸せが続けばいいと思うような人生を折り返した男女の恋愛が眩しかったです。

2015/03/19

ゆき

大人の恋の物語。出張で訪れた先で再会した昔の同級生。記憶にないものの、どうしてか心惹かれてしまい、そこから年に一度十月五日に逢瀬を重ねる2人。会えない時間と日本とアメリカという遠い距離がより互いの想いを強くしているような気がします。互いにパートナーのいる身なので、決して許される恋ではないけれどそれでも2人の関係は純愛のように思えました。

2016/04/05

あつひめ

あまりにもあっけない始まり。恋の始まりってこんなものだったかなぁなんて思いながら読み進めた。同世代としては、手放しでのめり込むことはできない。世間を気にするわけじゃないけど、あまりにも無防備な恋「おいおい」と待ったをかけたくなる。キャリアウーマンと芸術家の大人のおままごとのような気がしちゃって。これって恋をしばらくしていない女のヤキモチだろうか?なぜ、そんなにその恋にすがるのか、年に一度というロマンチストな響きが日頃の生活の潤滑油になっているのか。もう少しだけ、踏み込んでほしかった。再読すればわかるかな。

2012/07/29

ぶんこ

不倫は苦手で、共感を持つ事も滅多になかったのですが、今回の読後感は、良かったという安堵でいっぱいになりました。 波奈子の「夫の生活が、できるだけ穏やかで、できるだけ心豊かで、幸せなものであって欲しい」と、徹司の「残りの人生の一日目」の言葉が、心に響きました。 とはいえ、不倫だから燃えるところがあって、結婚という毎日の生活の積み重ねとなると、この二人はどうなるのかと心配でしたが、最後にこうなったか・・と、不覚にも涙しながら、爽やかに読み終える事が出来ました。

2014/01/28

*さくら*

かぐや姫と呼ばれる主人公の波奈子。年に1回の逢瀬は織り姫で、別れ際はシンデレラ。不倫というどこか後ろ暗さのあるお話の中に散りばめられたお伽話の主人公達。ハッピーエンドもそうでない主人公達もいるから、このお話がどう転がっていくのか。波奈子の辿る運命はどうなるのか、先が気になってしょうがなかった。たった一日の為に364日を過ごすなんて、私には無理。でもそれを貫いたからこそ。手に入れることができたんだうなって思う。最後を一緒に迎えるのか。今を一緒に過ごすのか。どちらが幸せなんだろう。

2019/03/24

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