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水の柩

水の柩

水の柩

作家
道尾秀介
出版社
講談社
発売日
2011-10-27
ISBN
9784062172578
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水の柩 / 感想・レビュー

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山茶

最近の道尾秀介らしい作品ですね。思春期の主人公の少年が祖母や同級生の行動言動から自問自答して悩んで苦しんでる姿がとても印象的だった。読んでる途中ではあんまり好きな展開ではないなぁと思いつつ読んでたのだが、読み終わった後では心地良い読後感でした。相変わらずタイトルの付け方が上手い!

2012/04/30

パフちゃん@かのん変更

またまたしっかり騙されました。いい終わり方で良かったです。 しかし、いじめ問題が絡んでくるとなんだかすごくむかつくんです。いじめる奴らは犯罪として取り締まるべきだ。

2012/09/06

そのぼん

なんて綺麗な表紙&タイトル…。文体も透明感のある雰囲気がよかったです。田舎の村の雰囲気とそれぞれ問題を抱えた人物達の描写がよかったです。

2011/11/13

ひめありす@灯れ松明の火

とにかく「すごい、すごい!」。沢山言葉を知っているはずなのに、それしか出てこない。言葉を知らない史のように何度「すごい、すごい!」と叫んだだろう。欲しい物があった。冷たい水底の棺に自ら沈んでも。次第に息が詰まり、死にゆく己を自覚しながら。それでも手を伸ばし、掴みたかった。難解なトリックも、恐ろしい殺人事件も存在しない、圧倒的な閉塞漂う日常と狂おしいまでに懸命で、あまりに眩い嘘と希望の物語。まるで水底から見上げた太陽の様に。最後まで読んで、そしてまた冒頭に戻る時 少女が、水底に沈めた物の正体がわかるはずだ。

2011/09/25

ちはや@灯れ松明の火

天が泣いている、ままならぬ道を生きる者を憐れむように。日常を覆う普通という蓑を倦む少年、苦しみの届かぬ水底で眠りたいと望んだ少女、罪を水底に残してきたかつての少女。水面を揺らす波紋、重なり、繋がる。失った幸福と執拗な暴力、塗り潰した血の記憶、誰も救えぬ無力感。捨て去っても無かったことにはならない。嘘をついた。騙すためではなく護ろうとするために。生きたいと、強く願った。水はその懐に全てを抱く、消えぬ痛みも悔いも哀しみも、芽生えた決意も希望も新たな道も。青空からこぼれ落ちる涙の雫が、慈しむように光を散らす。

2011/12/04

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